第20話 会議室でダンス
うちの社長はなかなか温情な人で、社員の健康管理を考え、近くのスポーツクラブを年間契約してくれていました。
仕事帰りに行く人もいましたが、私たち同期はあまり行かず
「若いんだから、運動しなさい」
と、しょっちゅう言われていました。
ある時、時間がポカっと空いた事があり、同期と
「今この時間を使って何か運動しよう」
という話になりました。
「会議室で踊ろうよ」
と、ひとりが言い出し、みんな賛成しました。
八人で会議室に入り、ちょうどそこにあったラジカセで良さげなチャンネルを探し、
みんなで飛んだり跳ねたりキャーキャー言いながら、
クタクタになるまで踊りました。
本当にいい運動になり、八人で満足満面になりました。
さあ仕事に戻ろうと、ドアを開けたら社長が鬼のような形相で立っていて、
物凄く怒られ、八人で泣いて謝りました。
「あいつら馬鹿だ。会議室で音楽かけて踊ってやがった」
と言われたようです。
「僕は運動しなさいと言っただけだ。まったく誰が会議室で踊れって言ったんだよ」
とも。
普段、温厚だけに、怒ると怖かったですわ。
えーん( т т )
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます