第9話 「Dear My Friend」

サトシ

「なぁ~Mっているだろ?」


ヒトシ

「あぁ あの知的障害者だろ」


キヨシ

「いつも悪ガキ共にからかわれてるぜ」


サトシ

「俺達もちょっとからかってやろうぜ」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


サトシ

「なぁ~M君」


M

「何?」


サトシ

「一緒にかくれんぼしようぜ」


M

「えっ?僕と遊んでくれるの!!うん!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・


学校近くの神社にて


サトシ

「じゃぁ 10秒数えたら探しに来てくれ」


M

「うん!1・2・3・」


サトシ

「じゃぁ俺達は帰ろうぜ(笑)」


・・・・・・・・・・・・・・・・

サトシ母

「サトシ!ちょっと買い物して来て」


サトシ

「んだよ~めんどくさいな~」


商店街へ行くのに通る神社へ


キヨシ

「はぁはぁはぁ サトシ」


サトシ

「どうした?そんなに焦って」


キヨシ

「とりあえずこっち」


ヒトシ

「・・・あぁ サトシ」


サトシ

「どうした?」


ヒトシ

「Mのやつ・・・」


M

「う~んどこに居るんだろう~ヒトシくん!

キヨシくん!サトシくん!!」


ヒトシ

「あれから3時間だぜ ずっと探してるよ」

「ちょっと心配して来てみたら・・・」


サトシ

「・・・俺、隠れるわ お前らもな」


M

「ん~ここも見たけどな~」

「あ~サトシ君 見つけた~」


サトシ

「見つかった~」


M

「あ~ヒトシくんもキヨシくんも見つけた~」


ヒトシ&キヨシ

「見つかったよ」


M&サトシ&ヒトシ&キヨシ

「(笑)」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日 学校にて


悪ガキ&手下

「あ~変なやつ来た~ばい菌がうつる~」



サトシ

「よせよ!Mをいじめたら俺達が許さないからな」



悪ガキ&手下

「でもそいつ俺達の言う事を何でも聞いてたぜ」



ヒトシ

「あぁそれな Mは本当は友達が欲しかっただけなんだよ」



悪ガキ&手下

「・・・」



キヨシ

「分かったら これからはMをいじめるなよ!」



悪ガキ&手下

「・・・だったら最初からそう言えよ・・・お前ら行くぞ」



サトシ

「Mさ 今日も遊ばないか?」



M

「うん! またかくれんぼしよ!今度は僕が隠れるね!」

「絶対に見つからないからね~ふふふ」


放課後の神社にて


サトシ

「じゃぁ 10秒数えるから隠れろよ」



M

「うん!」




サトシ

「1・2・3・4・・・・・」



M

「ここに隠れようっと」



サトシ

「9・10 どこだー」



M

「ここだよ~」



サトシ

「・・・(笑)M見つけた(笑)」

「ダメだろ 隠れ場所言っちゃ~」



M

「うん!」



M&サトシ&ヒトシ&キヨシ

「(笑)」



サトシ

「これからはずっと『友達』だからな!M」



M

「うん!うん!」



サトシ

「いや 友達じゃない」



M

「えっ?・・・」



サトシ

「Mは俺達にとって友達より大事な『親友』だな」



M

「うん!うん!うん!(泣)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~


学校にて




悪ガキ


「なぁ・・・M」




ヒトシ


「おい またいじめるのか?」




手下


「これ・・・お前から奪った物」




キヨシ


「ポケ〇ンカード?」




M


「うわ~良いの?」




悪ガキ


「元々お前のだからな・・・あと・・・」


「これやるよ・・・今まで悪かったな・・・」



サトシ


「これ・・・めっちゃレアなピカ〇ュウのカードじゃん」


「良かったな!M」


M


「これ本当に貰って良いの?」




悪ガキ


「ああ」 



M


「ありがとう!これでまた友達が出来た!」




悪ガキ


「・・・友達か・・・」




手下


「これからは俺達もお前を守るから」




悪ガキ


「じゃぁ またな」




サトシ


「俺・・・ポケモ〇カードゲーム強いんだぜ」


「今度俺と勝負しないか?」




悪ガキ


「・・・望む所だ!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


学校の昼休み




サトシ


「うわ~まただよ・・・」




ヒトシ


「マジで強いな~タケシ」




タケシ(悪ガキ)


「俺は負けた事がないからな」


「俺が5連勝だけど まだやるか?」




サトシ


「今日の所はこの辺にしといてやるよ」




キヨシ(心の声)


(いつもの強がりだよ・・・)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


学校の帰り道




M


「サトシくん これあげる」




サトシ


「えっ?ピカ〇ュウのカード?これめっちゃレアだよ」




M


「今度は絶対に勝ってね」


サトシ


「ありがとな 絶対勝つからな」


「でもこのカードはMの物だよ」


「あいつに勝つまで借りとくよ」


「勝ったら返すからな」




M


「うん!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




とある日の登校時



サトシ

「お~いM~ヒトシにキヨシ~」



M

「あ~サトシくん!」



サトシ

「ごめん!待ったか?」



M

「僕も今来た所だよ」



キヨシ(心の声)

(嘘つけ 集合時間より30分も前から待ってるくせに)



ヒトシ

「連絡網でMのお母さんからLINEが来てな」

「Mは待ち合わせ時間30分前から家を出て待ってるって」

「Mが毎日凄く楽しそうに学校に通ってるって」

「その日に学校であった事なんかを嬉しそうに話してるって」

「俺達にありがとうって言ってたよ」



M

「あ~サトシくんに言っちゃダメ」



サトシ

「ん~じゃぁ行くかぁ~」



ヒトシ&キヨシ

「お~」



M

「お~~~~~~」


M


「タケシくん~おはよ~」




タケシ


「あぁ~おはよう」




タケシの友達(元手下)


「おはようございます」




タケシ


「サトシ どうだ?今日もやるか?」




サトシ


「今度こそ絶対に勝つからな!」


あれ以来

毎朝俺達はこうして『仲間』で集まって学校に通っている


俺達はいつの間にか『本当の友達to親友』

『Best Friend(ベスト・フレンド)』になっていた

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