では、改めて。しよっか。

「では、改めて。」

 前回の勉強不足によってテレポート迷子になった結果、家に帰ってきたら例の女神が、脳のキャパを無理矢理上げたり、睡眠の質を大幅向上させて生きていく上での知識を無理矢理詰め込まされた。現代社会、でいいのだろうか。なら、技術と人道の逸脱性で即お縄だ。まぁ、そんなわけである程度の知識も入れたことだし

「「テレポート! 」」


 そこは、人で溢れかえっていて、ゲームに例える始まりの王都、みたいな感じだろうか。石で建てられた大きな建物にたくさんの店が連なっていたり、路上でハープを持った人がライブをしていたり、路端に酔っ払ったのか、倒れ込む人もいる。

「既視感……」

「夜の東京って感じ……」

 別に東京に住んでるわけじゃないけど。東京の人に怒られるからこれ以上言わないでおこう。

 すると、どこからか、悲鳴が聞こえてくる。「誰かコイツを止めてくれ! 」

 と。

 私と閃は、悲鳴の聞こえた方に飛んで向かう。なお、キャパを無理矢理上げられていた時に、感覚を覚えさせられた。実際には、飛ぶというより、クレーンゲームのように、自分を引っ張るという感覚なので、飛んでるように見えても、見た目だけなのである。ちなみに押し出す感覚でやると、自分が弾丸のような速度で飛んでいくが、制御ができない。閃が身を持ってやってくれた。


 声がした方を見てみると、檻から逃げ出した鳥型の魔物が人を攻撃している。

 こんな早く実践することが起こるとは。

「ウィンドカッター! 」

「フレアドライブ! 」

 名前という名前は特にないが、彼女曰く、イメージが大事らしい。拗らせた感があるのは、まぁ気にしたら負けだろう。

「鳥が焼き鳥になったけど、美味しいのかなこれ? 」

と、聞く閃。

不味そう。

地上に降り立つと、襲われていた人が、お礼をさせてくれ、というので、同行することにした。

「すいませ〜ん。この鳥食べていいですか? 」

おい。なんてこと言っているんだ私の彼氏は。

「ああ、どうぞ、それ処理に困ってたんだよね〜」

何言ってんだろう。なんか自分が異常みたいに思えてくるけど、周りが間違いなく異常なんだよな。いや、自分は正常と思うのは当たり前だから、正しいのかどうかはわからないのか。

まあなんにせよ、よかったよかった。のかな?

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