3百合世界 「『始まり』すらなかった想い」

「あたし、大きくなったらお姉さんと結婚するの!」

 小さな子が年上に憧れる。よくある話だ。その「大好き」は、恋愛感情とは別物。それなのに、「もしかして」を期待してしまった。

 誰よりも優しくて可愛いあの子は、私の1番だった。

「おめでとう」

 その彼女が今日、別の誰かの1番になった。

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