おやつの冒険と友情

O.K

第1話:食いしん坊の行動

昼休みが終わり、教室に戻ると、賑やかな笑い声や友達同士のおしゃべりが耳に入ってきました。その中で、いつもお菓子をポケットに忍ばせている食いしん坊の少年、太一(たいち)は心の中で驚きと焦りを感じていました。


「あれ? おやつ、どこにしまったんだっけ?」


太一は急いでポケットを探しましたが、いつものようにお菓子の袋が手に入りません。不安が胸をよぎり、彼は机の引き出しやランドセルの中まで探しましたが、お菓子の気配はどこにもありませんでした。


「まさか、今日は忘れたのかな?」


少年は呟きながらも、おなかがすいてきたことに気づきました。彼は周りを見回し、友達たちが美味しそうなお弁当やお菓子を広げている姿を見て、ますますおなかが鳴り始めました。


「しまったなぁ、でもお腹が減っちゃったから、何か買ってこよう!」


太一は慌てて教室を出て、学校の近くにある小さな商店に向かいました。店に入ると、そこはいろんな種類のお菓子や軽食がズラリと並んでいました。太一は目移りしながら、どれにしようか迷っていました。


「これにしよう!」


彼は一つのおにぎりと、袋に詰まったクッキーを手に取り、レジに向かいました。支払いを済ませ、早速おにぎりをかぶりつくと、満足げな笑顔が彼の顔を覆いました。


「おいしい!これなら授業も頑張れる!」


太一はおにぎりをかじりながら、教室に戻りました。友達たちも彼が手にしたお菓子に興味津々で近づいてきます。


「おお、太一!それなに?」


「忘れちゃってさ、急いで買いに行ったんだ。これが美味しくってね!」


太一は笑顔で友達たちにおにぎりやクッキーを分けてあげ、みんなで楽しくおやつの時間を過ごしました。その日から、太一は毎日のおやつを忘れることがあっても、心配いらず。友達と一緒にお店に買いに行くことが、新しい楽しみとなりました。

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