第33話・第二回報酬交換
「それでは私はここで、お土産ありがとうございます」
「気を付けて」
「はい」
リリィが帰り、納屋でほっとする。今回はポイントが多い。
「なにと交換しましょうか?」
「んーホームなんかに届きそうだね」
王城のことでポイントはかなりもらえた。納屋も良いが、家も良いだろう。スキルを取るのも悪くない。
だけど高いものと交換すると、かなり減るな。一通りリストを見てから決めよう。
私は一通り見て、二階建ての家で、アップグレードで地下室付き、高級調合施設と万能工房を選ぼうと思う。
万能工房は工房施設全て対応していて、アップグレード可能。ポイント払いで全ての施設を中級まで上げている。さすがに高級まで上げるのはポイントが足りないな。
スキルは火器扱いスキルを選ぶ。危険物を扱うから、これからのことを考えて取っておく。大工などのスキルもあるが、こちらは木工を育てていればアンロックされるからね。
後はアイテム収納倉庫と言うのを選ぶ。危険物でも安心してしまえる品物らしい。あとは爆薬石を多めに交換。
爆薬石はドワーフ王国で採れる石で、爆発する石だ。これが必要になるだろうと思い、買っておく。
………あと少し、大きな買い物できるな。
鉱物部屋を購入。鉱物系アイテムを設置すると、その鉱物がいくつか取れるようになる部屋だ。
後は同じもので植物部屋を購入して交換完了。遺跡攻略はしなかったが、王族の救済とお店の一点でかなりポイントが取れてよかった。
残りもオイルフラワーという可燃性の高い油が採れる花を。これで準備よし。
「若葉さんはどうする?」
「私は上級服飾部屋と万能キッチンを部屋に入れさせてもらいます」
もう少しポイントが使いたいから、タマゴから選ぶことにしたらしい。従魔のタマゴ、なににしようか悩みながら、煌めき卵とランダムエッグにするとのこと。
「煌めき卵もランダムエッグも誰も交換していないから分からないんですって。ランダムエッグは一突き兎から珍しい子が出てくるらしいですよ」
「一突き兎、もう庭にいっぱいじゃん」
「それはそれこれはこれです」
そう言って交換が終わり設置に入る。畑に設置するため、マイホーム化を始めた。あとは神殿作成だが、いまできるのは麒麟、玄武、マテリアルの三つのミニ神殿。
「まずはマテリアル様のを作ろうか」
「はい」
その様子を見る夜姫は、エクリプスという神の神殿も作って欲しいと頼んできた。彼女の種族の神様らしい。
「作り方はわからないすが、とりあえず頼むです」
「分かったよ。教会に本があるはずだから、調べてみよう」
「あと危険物作れるようになったんですね。わたしも作れるので、手伝います」
「おお、ありがとう」
子供達は各々シープの世話とかし出したり、タマゴを見守ったりする。タマゴはかごの中で静かにしている。
とりあえず教会に行って、神様について調べてこよう。若葉さんは料理研究だ。なにがなにで、どう使うか研究するらしい。
私にはできないことなので、手伝えるユキを置いて、私達は教会へと向かう。
◇◆◇◆◇
「火薬系のクラフトするなら調合器具を新しく、アップグレードしな。そろそろ上級調合セットに手を出せるだろ」
そうクレアさんに言われ、他のレシピも教わってます。
覚えることは多いな。そう思いながら指示を受けて、薬を作る。
そうか、そろそろ中級か上級に道具をアップグレードしておくか。それだけでだいぶ成功率と品質が違うらしいし。
お金はだいぶある。とりあえず今度は鍛冶、魔法、物作りスキルなどのスキル上げだな。少しゆっくりしすぎている。
レベルも上げておかないと、アンロックしたスキルを覚えられないかもしれない。
若葉さんも気を付けないと、レベルは低いからな。
やること多いな。
「んーとりあえず水晶洞窟でレベル上げかな」
「戦うの!」
「うん、頑張ろうねソフィ」
「うん!」
ソフィはやる気だし、頑張らないと。
戻ると料理人プレイヤーが何人か、良いなと言ってキッチンを使用している。広くなった我が家。プレイヤー達はフレンド登録して中に入れるらしい。
「シルバさん、あなたの発見した麺小麦粉のおかげで、納得するラーメンの麺ができました。味見してくれませんか?」
「おっ、いいよ」
豚骨ラーメンといった感じだ。若い頃ならぺろりと食えたが、ゲーム内じゃなきゃ無理だな。野菜をマシマシなの嬉しいな。
「んー豆があるなら、もやしも作れるか。今度調べるよ」
「本当ですか!?できたら売ってください」
「うん」
ラーメンはなかなか旨く、濃厚ラーメンだった。するする入ったのが少し驚きだ。
まだ素ラーメンの要素があるが、チャーシューや他の具材も目星をつけて作るらしい。いまは防御バフ、空腹値回復、保温状態というバフが付く。
保温状態は身体が氷系などに耐性が付くため、寒いところで活動するのは良いだろう。山越えする人もいるからね、売れると思うよ。
とりあえずクマ三という彼のラーメン作りを手伝い、みんなで麺の研究に入る。麺作りはクマ三と私と若葉さんが知っている。
「小麦作りの知り合いがいてね。有名店のラーメンの麺を作ってるんだよ」
「手伝いで色々教えてますからね」
「かわりにピザ焼いたり、パスタ料理ごちそうしたな」
「そうなんですか」
「私のところはジャガイモ、トマトを軸に色々作ってるからね」
腰のダメージを考えるともう手伝えないが、味見とできに関するアドバイスは継続している。腰が爆弾抱えなければまだ現役なんだよ私は。
そういうと若葉さんはくすくす笑う。現役であることが嬉しいのか、困った人を見る目だが気にしない。
こうしてブログはラーメンの麺を大量に載せて、試作品を作るのであった。
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