第14話・交換リスト

 イベント終了後のログイン。確認するのは罠と畑。いつものように一突き兎がいるので追い払い、交換リストの確認をする。


「お互い交換しましたが、結構ポイントが多いですね」


「ああ、クワとか買ってくれて助かったよ」


 確認したリストだが、カテゴリー分けされていて助かった。気になる物だけを確認しよう。


「やっぱり施設は気になるよね」


 施設と言うのは、畑などの土地を持つプレイヤー用で、鍛冶場や動物を飼う施設などがある。


「この羊毛施設とミルク小屋があれば羊系モンスターからミルクと毛が手に入るね」


「それは私が買いますね」


 ミルク小屋は牛舎にもなるらしく、牛を飼えるようになる。ミルクを作るために、牧場の人に話を聞いてみよう。


「一度詳しい話を聞いた方が良いな」


「ですね」


 こうしてNPCの牧場の方にお話しを聞きに出向き、色々聞くことができた。


「牧場をやるのなら、サイロタワーと言うのがあると助かります。動物達のご飯を自動的に作り、集めてくれますから」


「なるほど」


「ありますね」


 三つほど建てられるようにして、ミルク小屋があるから牛をウチから買うか聞かれた。


「良いんですか?」


「ミルクが出回れば、私達はチーズの生産に集中できますから」


 牛は目星が付いた。他に気になるのはモンスターハウスという、モンスター用の家だろう。これも選んでおく。


 錬金術のカテゴリーを見てみる。本ではなく、レシピがバラ売りされていた。


 気になるレシピは無い。本は無いか調べたら、鍛冶錬金本というのがあり、それを選ぶ。


 少し納屋が手狭になりそうだから、一軒家を購入。二人暮らしはできそうだ。部屋割りもできるし、これを選んでおいた。


 後は鶏小屋を選び、とりあえずは終了した。


「残りは精霊石が欲しいけど」


「あら、一人三つしか交換できませんね」


 とりあえず、水と無が欲しいため購入して、他に気になるのは………


「温室か、これがあれば太陽オレンジや極熟マンゴーを育てられる」


 他にもルビーリンゴ、赤桃、サキサクランボというのがある。交換に選んだ。


 さすがにそろそろポイントは限界なため、これ以上は買い物できなかった。余ったポイントは少ないポイントの素材に交換する。


「レインボーシープちゃんをあと二人お迎えしますね」


「分かったよ」


 温室は三つ、サイロタワーは三つ。他は一つずつ。土地は足りることは確認済みで、お金もあるため、畑を拡張しておいた。


「おおひろい」


「わーいわーい」


「ごー」


 ダイチ達も喜んでくれている。とりあえず畑の改造は成功した。


「レインボーシープ達はどうだい?」


「ミルクが取れました。レインボーミルクだそうです」


 レインボーと言うよりピンク色のミルクで、なかなか美味しい。これでチーズは美味しそうだが、ミルクを販売することにした。


 鶏にビックコッコという新種のモンスターを仕入れられた。ビックというだけあって、コボルトである私達より大きい。


 ミルク用にモーモーオックスという牛のモンスターを購入して、ミルクはこれで販売ラインはできただろう。


 しばらくはこの子達を育てて、軌道に乗るのを待つことにした。


「毛も綺麗に採れました。仕分け手伝ってくれます?」


「ああ」


 七色の毛を綺麗に分けると品質が上がる。こまめにやる仕事になりそうだ。


 テイムモンスターであるカナリア達も手伝ってくれて、なんとかなっている。


 今後は牧場経営で四苦八苦しそうだが、なかなか楽しそうだ。


 こうしてしばらくは経営を頑張ることにして、ブログの方は少しずつできる、農場の物を上げていくことにした。

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