(二)

「あ、会えなくなるといっても一時的だよ、一時的」

 拓弥は首を翔太の方へ向けた。翔太はちょっとほほえみながら顔を拓弥の方へ向けていた。

 思わず拓弥の口からはため息が出た。もちろん、安堵のだ。別れを切り出されるのかと思った。一応、関係は続けられる。こうしてデートもできるのだ。そう考えると、拓弥の気が少し緩んだ。

 ただそこにはもちろん問題がある。一時的とはいえ、会えなくなるというのだ。一時的とはどのくらいなのか。


(続く)

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