あたしは改めてセレスの手を握り直した、そして真剣な目でセレスを見つめる

「あたしの城に来てくれてありがとう。あたしはあんたを、愛しているわ」

「うんっ……」

「人間じゃない魔王のあたしを愛してくれて嬉しい。あたしは、見事にあんたに攻略されちゃったわ」

「うんっ……」

「だからこそ……苦しいの。あんたにこれを求めると、あんたは……ごめんねっ……あたしっ……あんたにひどいことを言おうとしているっ……」

「アンナちゃん……っ！」

あたしの目から、涙が溢れてくる

セレスはあたしに握られた手を、握り返した

「アンナちゃんは優しいね……だから私は、アンナちゃんと一緒にいたいって今までずっと思ってきたんだよ。だから、遠慮せずに言って？」

「……っ！」

あたしはセレスを抱きしめた。涙が溢れてきて、止まらないっ

「あたしと一緒に生きて欲しいっ……人間社会を捨てて、魔王のあたしと一緒にっ……生きて欲しいっ……！　だってあたしは、あんたのことが……好きなのっ！」

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