這い上がり
俺は輝いている! 今演じている舞台の主役だった役者が、運悪く怪我をして俺が代役になった。照明を目一杯浴びれて悦に浸っていると、突然奈落が上がってきた。お前は……階段から突き落としたはず……。
『そいつは偽物だ』
足に包帯を巻いた本物の主役が現れ、不敵に微笑み、アドリブを挟んだ。
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