第6話 学校合併
今日は待ちに待ってない始業式だ。本当に憂鬱である。なぜかと言うと、颯太とクラスが離れてしまったら確実にぼっち生活が始まってしまうからである。
だが、人はいつもの倍ぐらい入るであろう、体育館が前に比べてかなりキツキツである。
本当に合併するんだなぁ…。
それから始業式が始まった。まず校長先生の念仏を聞く。次に生徒指導部の先生のお経を聞聞く。最後に各校代表の挨拶を聞き、始業式を終える。
最後はまだ良かったけど、それまでが地獄だったな……。
さて、地獄の時間が来た。
クラス発表である。既にクラス表の紙は張り出されているが、前には人がたくさん居すぎて入っていけない状況である。
するとそこへ、
「よぉ、なるっち! 久しぶりだな! 元気してたか、ってどうした? 嫌なことでもあったか?」
お前にはちょっと前に話しただろ!
「いや、別に…」
今は元他校の人もたくさんいるし、やめておいた方がいいよね
「まぁ、そんな事は置いといて何組か早く見ようぜ」
『そんなこととか言えるぐらい軽い問題じゃないんだけどな…』、そんな事を思いつつ、人のだいぶ少なくなったクラス発表表の前へ。
言うのを忘れていたが、8クラスあるので探すのにかなり時間がかかりそうである。
「あったぞ! 俺は8組だな!」
颯太が明るい声でそう言う。なぜなら、
「蒼、お前も8組だぞ!」
これでぼっち回避確定である。
「っしゃ! きたこれ!」
不安が消え、全力で喜ぶ。
それには颯太も驚いたと同時にホッとした顔を見せる。
「お、顔が明るくなったな? なんだか知らんが悩みが解決して良かったなぁ!」
『鈍感だな、こいつ』と、思うが、口に出したら捌かれそうなので、口に出す事はしなかった。
それから僕たちは自分たちの教室となる、2年8組に向かうのであった。
そして、2年1組、2組…、そして、7組まで来たところでやけに8組だけに多くの人が集まっていることに気づく。この学校は他クラスの教室に入る事が禁止されているので、廊下に固まっている状況である。
「あれ? 俺らのクラス超人気じゃね?」
クラスに人気なんてあるのか…?とか思いながらも、
「そうだな」
そんな事を言いながら、人混みをかき分けてクラスの中に入ると、忘れもしない、見たことのある顔がそこにはあった。
そして、幸運にもというかの、不幸にもというのか、一人で椅子に座っていた彼女とバッチリ目があってしまう。
『え、え? は? え?』僕の頭の中はパニックを超えて爆発しそうになる。
そして、思わず、
「「……え?」」
お互いに声を漏らす。颯太もあわあわしている。
その沈黙を破ったのは僕だ。
「あなたって、あの時の…」
「やっぱり、そうですよね…?」
この状況に、
「あの、無言の女神が喋ったぞ!」
と、知らない顔の同級生が叫び、
「あの、鳴釜くんが女子と喋ったぞ!」
と、知ってる顔の同級生が叫ぶものだから、先ほどよりもたくさんのギャラリーになってしまった。
その状況を見た僕は、いたたまれない気持ちになった。きっと彼女も同じだろう。なので。
「じゃあ、また後でね……」
「う、うん」
そうして、僕は前の黒板通りの出席番号の席に座る。
「もしかして、あの二人付き合ってるのかな?」
「わんちゃんそうなのかも…」
みたいな会話が廊下から聞こえてくる。
『そうならいいんだけどな!!』と、僕は心の中で叫んだ。
一方で、颯太が
「なんか、すごいことになったな…。何があったか知らないけど、俺みたいな友達ができるチャンスかもしれないな…」
と、ポツリとつぶやかき、この状況を見守ることにしたのだった。
〜後書き〜
どうも、こんばんは! ともともです!
更新遅れてしまい申し訳ありません!
さて、同じクラスになった美優と蒼。これからどうなっていくのでしょうか?
この二人をぜひ、見守ってあげてください!
この続きが気になった方はフォロー、応援、コメント、お星様評価をよろしくお願い致します!
これからもこの小説をよろしくお願い致します!
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