わがままシンデレラは元デブでブタだった俺を罵り〇〇〇〇にしたいと思っているようだ。

宮川祭

1日目

 他人に罵倒されるのは、大好物だと思ってしまうのは、俺だけだろうか?元デブの俺だから言えることであろう。

 そのスカートから見えそうで見えない絶対的な暗いラインからの綺麗な艶かしい足で俺を踏んでくれる。とてもありがとう。わがままなシンデレラ姫は力強く踏んでくる。


 痛いから少しだけ力を弱めて下さい。お願いします。お嬢様と言うと足を軽く乗っけて力が入っていないと思わせての力強く顔面を踏まれ、罵られる。

「大好物なんでしょ、この足が、ほら、ほら」

 俺、いや、ブヒブヒと呼吸の荒いブタを、罵倒されて嬉しい。

 俺はいつからこうなってしまったのかを教えよう。


 春の日

 入学式を終えた新一年生。

「一年で代表に出てた子すごい可愛いかったよな」

「校長の娘らしいよ」

「マジで金持ちやん」

 あちらこちらから声が聞こえる。

 俺は集団の中にいたのだが、苦しくなってきたので

 壁際に離脱する。

 集団から消えて空気となった俺は、ゆっくりと教室へ向かうことにした。

 そこに良いシャンプーの香りがしてきた。柑橘系の爽やか香りに通りすぎる女の子。

 思わず、こころがドクンとした。

 通り過ぎていく女の子を目で追ってしまう。

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