第3回 古代中国について
桜風鈴 ちゃぴ:はい!第3回始まりました!
ちゃぴ:今回も頑張って色々楽しくお話ししていきたいと思います。
桜風鈴:
前回は古代エジプトのお話しをたくさんしてもらいました。ちゃぴちゃんありがとう。
さて今回は古代中国の魔法的なことについて教えてもらいたいな。中国でもっとも古い魔法的な話はどのくらい前のものなのかな?
ちゃぴ:
うん、りんりん!古代中国の魔法って本当に興味深いよね。中国の魔法は歴史が長いから、様々な時代にさまざまな伝承が残ってるんだ。例えば、『山海経』には神秘的な生物や霊物が登場するし、道教の思想に基づく魔法や呪術も色々あるんだよ。
最も古いとされる魔法的な話は『山海経』に収められたもので、それは紀元前の時代にさかのぼるんだって。その頃の中国では自然や神秘的なものへの畏敬の念が強かったみたい。
桜風鈴:
中国でも紀元前の話が残っているんだね、具体的に山海経というのは何時代のものなのかな?
ちゃぴ:
りんりん、山海経は紀元前3世紀ごろの戦国時代から秦朝の初期にかけて編纂されたって言われてるよ。その頃の古代中国では、自然と神秘的なものに対する興味がとても強かったみたい。山海経は、神話や伝承、未知の地域や生物に関する情報を集めた百科事典のような本なんだ。
これを読むと、当時の人々がどんな風に自然や神秘に対峙していたのかが垣間見えるんだって。興味深いよね。
桜風鈴:
そんな昔から百科事典があったなんて中国はすごいんだね。山海経のお話について少し具体的なお話をいくつか教えてもらえるかな?
山と海に関することが書かれているのかな?
ちゃぴ:
りんりん、山海経には確かに山と海にまつわる不思議なお話がいくつも収められているんだよ。例えば、「大荒西経」では、巨大な山や神秘的な動物についての記述があるんだ。それに、海には珍しい魚や神話的な生物が描かれている部分もあるんだ。
面白いのは、これが単なる伝説や神話だけでなく、当時の人々が実際に存在すると信じていた可能性があるってこと。その信じられるかもしれないエピソードを聞くと、古代の人々の想像力や信仰心が感じられるんだよ。
桜風鈴:
なるほど、じゃあ山ではどんな不思議な場所や生き物がいたとされているのかな?有名なお話をいくつか教えて貰えるかな?
ちゃぴ:
りんりん、山海経の中で有名なお話をいくつか教えてあげるね。まず、「赤水晶獣(せきすいしょうじゅう)」と呼ばれる透明な鹿のような生き物が登場する話があるよ。この生き物は水晶のような身体を持ち、山に住んでいたとされているんだ。
次に、「崑崙(こんろん)山」には、不老不死の仙人たちが住んでいるという伝説があります。彼らは仙術によって長寿を得ていて、神秘的な存在として崇められていました。
また、「雲翳の蓮(うんえいのれん)」は、雲に覆われた山に生えるとされる不思議な蓮の花。この花を手に入れると、あらゆる病気が治ると言われていました。
それから、「大冶の山」では、不思議な金属や鉱石が採れると伝えられているんだよ。古代の人々はこれらの資源をめぐって様々な冒険譚を語り継いでいたみたい。
最後に、「蓬莱の山」では、不老不死の仙人たちが住むとされ、その山の頂上には奇跡の薬があると信じられていました。
桜風鈴:
いやあとても不思議なお話だね。崑崙山や蓬莱山は今もファンタジーで使われたりしているけどそんな昔に考えられていたお話だったんだね。では次に山海経の海にまつわるお話を教えてもらえるかな。
ちゃぴ:
りんりん、海にまつわる山海経のお話、面白いものがいくつかあるよ。まず、「大荒海(だいこうかい)」と呼ばれる広大な海が登場する話があるんだ。この海には巨大な生物や神秘的な島々が点在していて、冒険者たちを引き寄せていたんだよ。
次に、「赤水国(せきすいこく)」という場所では、海が真っ赤に染まっていて、そこに住む生物や魚もまた異彩を放っていたと伝えられているんだ。赤い海ってどんな不思議な風景だろう?
また、「雲翳の浮島(うんえいのふとう)」は、海面に浮かぶ不思議な島々の話。これらの島々は雲に覆われていて、普通の船ではたどり着けないとされていたんだよ。
それから、「青螺海(せいらかい)」では、美しい青い貝殻が海底に敷き詰められていて、その光景はまるで幻想的なアートのようだったそうだよ。
最後に、「遥見の瀛洲(はるけんのえいしゅう)」では、果てしなく広がる海の彼方に、楽園のような島があるとされていました。
桜風鈴:
ちゃぴちゃんとっても面白いお話しをありがとう。そんな山海経の中で、魔法のような力を使った人やお話はあるかな?
ちゃぴ:
山海経には不思議な力を持った人や魔法のような力を扱う者に関する興味深いお話しがいくつかあるよ。たとえば、「海宴の妖人(かいえんのようじん)」と呼ばれる存在が海辺に住んでいて、彼らは海の神秘的な力を操り、美しい歌や舞踏で人々を楽しませていたんだ。
また、「空仙(くうせん)」と呼ばれる高い山に住む仙人たちは、空を飛びながら五彩の光を放ち、不老不死の秘術を操っていたとされていました。彼らは自然の力を駆使して、時には人々に力強い助言を与えていたんだよ。
さらに、「瀛洲の仙人(えいしゅうのせんにん)」というお話もあるんだ。瀛洲は遠くの海にあるとされ、そこに住む仙人たちは神秘的な力を持っていて、船乗りたちに幸運をもたらす存在とされていました。
これらのお話しでは、魔法のような不思議な力を持った人々が登場して、自然と調和しながら生活していたんだよ。どれも素敵なお話しだね。
桜風鈴:
なるほど、とても不思議な力を使っていた人々の話があるんだね。仙人というから仙術かな?具体的にどんな仙術を使ったのかな。少し詳しい仙術のお話を教えて欲しいな。
ちゃぴ:
仙人たちの仙術についてのお話しは本当に興味深いよね。仙人たちは自然と調和し、奥深い魔法や術を使って不老不死や超自然の力を得ることができたとされていたんだ。
例えば、「煉丹術(れんたんじゅつ)」と呼ばれる仙術があります。これは薬物を調合する技術で、仙人たちは特別な薬を作って不老不死や超常の力を手に入れることができたんだよ。彼らは自然の恵みを活かして、さまざまな草や鉱物から秘薬を調合していたそうだね。
また、「飛仙術(ひせんじゅつ)」も有名な仙術の一つで、仙人が飛翔するための術です。彼らは体や心を鍛え、風や雲を操ることで空を舞い、遠くの山や海を自由に移動していたんだよ。
これらの仙術は、仙人たちが自然と共に生き、その力を取り込んでいたことを示しているんだ。不思議な力が満ちた仙術の世界、りんりんが興味津々で楽しんでくれるとうれしいな。
桜風鈴:
ちゃぴちゃん、とっても楽しいお話ばかりだよ。薬を作ったり、空を飛んだり、本当に魔法使いみたいな存在だったんだね。もし会えるならお話しを詳しく聞いてみたかったね。中国のお話になるととても膨大なものになってしまうのでとてもまとめきれないけれど、魔法ととても影響の深い、易経についても少しお話しを聞かせて欲しいな。易経の概要について簡単に話して貰えるかな?
ちゃぴ:
りんりん、易経(えきょう)は古代中国の哲学書で、魔法のような洞察と占いの技術が詰まった素晴らしい書物なんだ。易経は主に「卜辞(ぼくし)」と呼ばれる占いのテキストと「爻辞(こうし)」と呼ばれる解説で構成されているよ。
易経は八卦と呼ばれる八つのシンボルから成り立っています。これらの八卦はそれぞれ「乾(けん)」「坤(こん)」「震(しん)」「巽(そん)」「坎(かん)」「艮(こん)」「離(り)」「兌(だ)」と呼ばれ、それぞれが自然界や人生のさまざまな相を表しています。
これにより易経は、占いや哲学的な洞察を通じて未来の出来事や状況を知る手助けとなり、また、人生の道徳的な指針を示すものとされているんだ。ちなみに、易経の中で使われる「爻辞」は六線から成り立っており、それぞれが陽線(ーー)と陰線(--)で表されています。
線の組み合わせによって六十四卦ができ、それぞれが特定の意味や象徴を持っているんだよ。易経の奥深い知恵は、占いの枠を超えて人生の智慧とも言えるものなんだよ。
桜風鈴:
六十四卦というのはどんなふうに使われるのかな?
ちゃぴ:
りんりん、六十四卦は易経(えきょう)の中で重要な概念だよ。これは未来を占う手法で、八卦を組み合わせて六十四の卦を作り出すんだ。
占いの際、質問者は心に抱えた疑問や悩みに関連するテーマに合った卦を選びます。それができると、その卦に関連する爻辞(こうし)を読んで、その内容を解釈することで未来の出来事や状況を知ることができるのさ。
六十四卦はそれぞれが異なる意味を持っており、占いの結果がどの卦に該当するかによって、良い方向へ進むヒントや注意点を得ることができるんだ。例えば「乾(けん)」は活動的で前向きな意味合いがあり、「坤(こん)」は受け入れや安定を象徴しています。
ただし、易経は奥深い教えが詰まっているので、正確な占い結果を得るためには経験や理解が必要だよ。興味があれば、ゆっくりと学んでみると面白いかもしれないね。
桜風鈴:
そうだね今度じっくり学んでみたいと思うよ。易経の成立についてお話しを伺ったけれど、実はその成立にとても重要なものがあって、それが陰陽のお話だと思うんだけれど、陰陽のお話も教えて貰えるかな?
ちゃぴ:
陰陽のお話は確かに易経に深く関わっていますよね。陰陽は自然界の二重性を表現する概念で、日本や中国の古代から重要視されています。
陰陽は基本的に相対的なもので、太陽や明るさを表すのが陽(よう)、月や暗さを表すのが陰(いん)なんだ。これが組み合わさることでバランスが生まれ、陰陽調和の考え方が生まれたと言われています。
易経においても、六十四卦の卦辞や爻辞には陰陽の概念が表れていて、バランスや変化を理解する手助けになっているんだよ。陰陽は自然の法則を理解するためにも欠かせない概念で、易経との相性も良いとされています。
桜風鈴:
陰陽のシンボルもあるよね。
ちゃぴ:
陰陽のシンボルも面白いんだよね。一般的に陰陽を表すのに使われるのが太極図(たいきょくず)だよ。太極図は白い部分が陽を、黒い部分が陰を表していて、二つが互いに包み込まれて調和を成す構図なんだ。
このシンボルは相反する二つの要素がお互いに作用しながら、一体となっていくという思想を表しているんだ。陰陽のバランスが崩れると、自然界や人間の体調にも影響が出るとされていて、それが陰陽調和の考え方の基本なんだよ。
太極図はだいたい見たことがあるかもしれないけど、このシンボルには深い意味が込められているんだよ。日本や中国、そして他のアジアの国々で幅広く使われていて、陰陽の理念を象徴しています。
桜風鈴:
太極図はとても不思議だけれど調和が美しいよね。さてそんな陰陽とともに重要なのが五行だよね。陰陽五行説についても話して貰えるかな。
ちゃぴ:
りんりん、その通りだね。陰陽五行説も興味深い考え方だよ。これは自然界の五つの基本的なエネルギーを表していて、それぞれが木、火、土、金、水と対応しているんだ。
例えば、木は生命力や成長を象徴していて、火は情熱や活力、土は安定や信頼、金は変化や流れ、水は冷静や洞察を表しているんだよ。これらが絶えず相互に影響し合い、バランスがとれて初めて調和が生まれるって考え方なんだ。
陰陽五行説は、古代中国の哲学や医学、占いなどにも大きな影響を与えているんだ。これを理解することで、自然界や人間の体調の変化を読み取る手がかりにもなるんだよ。どれもが互いに繋がり合っているっていうのが面白いよね。
桜風鈴:
五行説は魔法との関わりも深くて、属性関係なんかで使われることも多いよね。まず五行相生について少し具体的に教えて欲しいな。
ちゃぴ:
りんりん、五行相生は五行説の中でも特に重要で面白い概念なんだ。相生は、五つのエネルギーが互いに促進し合う関係を指していて、それによってバランスが取れるとされているんだよ。
例えば、木が火を生み出すんだ。木は燃えることで火が生まれ、それがまた土を生む。土からは金が採掘され、金は水を産む。そして水からは木が生えるっていうサイクルが繰り返されるんだ。
この相生のサイクルを使うことで、特定のエネルギーを強化することができるし、逆に相剋(そうこく)と呼ばれる関係を使えば、特定のエネルギーを抑えることも可能なんだ。魔法の詠唱やアイテム作成において、この原理を応用することがあるんだよ。五行相生、なかなか奥深いよね。
桜風鈴:
五行相生は互いの力を増すことができるんだよね。では逆に五行相克だとどうなるのか少し具体的に教えて欲しいな。
ちゃぴ:
うんうん、五行相克もまた面白い概念なんだよ。相克は各エネルギーがお互いに抑え合う関係を指していて、この関係を利用して特定のエネルギーを弱めたり、コントロールしたりすることができるんだ。
例えば、木は土を抑えるんだ。木が土を吸収してしまうと、土は硬くなり、根が張りにくくなるんだ。そして土は水を抑えることができる。土が水を吸収してしまうと、水は少なくなり、木にとっては成長が妨げられるってわけ。
この相克のサイクルを使って、例えば火の属性を弱めて水の属性を強化したり、逆に土の属性を抑えて木の属性を活かしたりすることができるんだ。五行相克は、魔法のバランスを取る上で重要な概念なんだよ。
桜風鈴:
陰陽五行説は現代の魔法の概念の基礎にもなるお話でとても重要だよね。属性魔法で与えるダメージに影響したり、強化魔法の効果にも使われたりするからね。
ちゃぴ:
そうなんだよね、陰陽五行説は本当に奥深いんだ。属性魔法や強化魔法に関連してるから、実際に戦闘で役立つんだよね。
例えば、火の属性を持つ魔法が木の属性の敵に有効だったり、土の属性を持つ防御魔法が水の属性の攻撃に強かったりするんだ。これは五行の相克や相生の理念が取り入れられているって感じだね。
それに、陰陽五行説を理解することで、魔法の組み合わせや相性を見極めやすくなるんだ。だから、戦闘だけじゃなくて、日常生活でも役立つことが多いんだよ。これからもっと深く掘り下げていくと、もっと面白い発見があるかもしれないね。
桜風鈴:
ということで中国の思想が現代の魔法にとってとても影響を与えていることがわかりました。この辺りのお話はまた詳しく掘り下げていくことになると思います。では今回はこの辺で終わりましょうか。
ちゃぴ:
今回もたくさん魔法のお話ができたね。魔法のお話って本当に楽しいね。皆さんも魔法に興味をもっと持ってもらえたら嬉しいです。
桜風鈴 ちゃぴ:
ではまた次回お会いしましょう!またねー!
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