第5話 抱きしめて、ほしい
「どうしたの・・・?」
僕の問いに君は俯いたまま。
細い肩を震わせて。
どうしていいか。
分からない僕は。
只。
君の傍で。
息をひそめて。
見つめているしか出来なかった。
でも。
顔を上げた君が。
潤んだ瞳で。
呟いた言葉が。
僕に。
少しの勇気をくれたのです。
ギュッとした。
温もりの中で。
君の呟きが。
僕の頭の中で。
何度も。
何度も。
繰り返されるのです。
「抱きしめて・・・」
「うん・・・」
短いやり取りを。
僕は一生、忘れることはないでしょう。
ツンデレの君が。
圭ちゃんが。
デレた。
言葉だったのだから。
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