第6話

久しぶりに携帯に連絡が来ている。


全然削除して、誰も俺に送れないようにした。


「優、ご飯だよ」


「うん、今行く」


俺はお母さんに呼ばれて下に行く。


「お兄ちゃん、朝酷いんだよ。」


「そうそう、兄貴はさぁ」


「・・・あら?いつ仲良くなったの?」


今までは俺の話題すら出してないから、俺はお母さんに遠回しに、仲良くなってことを伝えるように無言で食べる。


「ほら、今もこうやって、無反応なの」


「そうだよ、兄貴。冷たいんだよ」


「うーん、私からすると、久しぶりにお兄ちゃんのことを話して来たと思ったら、無反応とか、冷たいと言われてもねぇ。ねぇ優?」


「本当そうだよ。ママ」


ママは知っている、俺が酷い無視をされ続けていたことを、


「ご馳走様」


俺は食器を洗い、上に上がる。


「お兄ちゃん、さっきのことは許すからさぁー久しぶりにゲームしよ?」


「兄貴、ほらいつまでも暗いままだとよくないよ」


ーーーー


お母さんは、対応はしてくれるけど、別に完全に俺の味方ではない、むしろ何も怒りもしない、さっきのも穏便に済ませただけ。


俺も別に修羅場にしたくないし、親を敵に回しても俺の生活が上手く行かないだけだから、ここは我慢するしかない。

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