風鈴

「君はあの画鋲に全幅の信頼をおいていると見えるね」

『壁に刺さっているのだから風鈴が落ちるわけがあるまい、なにを言うんだ』

「全部刺さっているわけじゃないじゃないか。壁から抜けて落ちやしないかとは思わんのかね」

『なに、落ちたとしても割れやしないさ』

「なぜそう言いきれるんだい、」

『俺はもう2、3度落としているが割れなかったからさ』

「ほぅ、」

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