第115話 音に誘われて
カン!
カコンカコン
カン!
カッ
カッ
何だか軽快な音が響いて来ているのが、耳に届く。
良いなあ、若さとか、元気のよさとか感じられて。
そんな事を考えつつ、足の向くまま気の向くままと、音の出所に吸い寄せられてみる事にした。
成るほど、良いなあ、浴衣で温泉卓球…………………
遭遇した場面は、和気あいあいと言う感では無く、何処となく切羽詰まった気迫の混じった真剣勝負感のある、やたらと軽快で鋭い音が響く試合会場だった。一瞬見物している何人かと目が合って、何だかあわあわされたけど、声に出さずに身振り手振りで気にしないでと伝え、この辺が特等席かなと、目立たない位置に陣取る。 スマッシュの風切り音とか聞こえて来るほどの力闘だ。
真面目に観なければ、無作法と言うもの。
まあ、興味が有るのは勝敗がどうのより、躍動する肢体とかそっちなのだが。
翻る裾とか袖とか邪魔ならしく、しっかり襷がけしていて、副産物として見える範囲が広がっていて、ミニ丈とかに見えたり、動いて上気している肌とか、微妙に着崩れて見えそうな腿の根元とか、胸元とか、色々見どころが有る感じで……
「ああ言うの、好きなんですか?」
近くに居たハチクマさんに、不思議そうな感じに、こっそり小さく聞かれる。
ぶっちゃけ鍛えてる筆頭の人が、何をいまさら?
「結構好きですよ?」
悪びれも無く、小さな声で囁くように答える、そもそも鍛えている人は皆魅力的だと思うのだ、女性は特に。
それと競技中に躍動する肢体とか、良いと思うのだ。
小さいけど、だからこそガードが緩くて何だかきわどい事に成って居る小さな胸とか。
大きくて邪魔だからとスポブラで封印して有るのだろうけど、それでも抑えきれずに揺れている大きい胸とか。
試合している面々は、保護局のきよらさんと、昨日の夜のでっかい人と、記者さんと、昨日のファーストアタックさんかあ、相方のはずの琴理さんは審判兼スコアラーらしく、結構忙しそうに身振り手振りしている。 状況は結構白熱しているらしく、お互い息が上がっていた。
カッ
コンコン
コロコロコロ………
「しゃ!」
上手く決めて、小さくガッツポーズを決めるきよらと、大きく手を広げて、ハイタッチを交わすでっかい娘。
スコアを確認して、安堵した様子で大きく息を吐いて脱力して、色々力尽きたという感じに床にぺたりと座り込んだ。
かなり白熱した後らしく、スコアボードには、マッチポイントがジュースで流れまくった形跡がありありと記録されていた。
わーぱちぱちぱちー
と言う感じに、大した音もたてずに拍手してみる。 不意に目線がぎょっと言う感じに、こっちに集中した。
(なんだい、昼間に幽霊見つけたみたいなリアクションで?)
等と言う、とっさに浮かんだ自分でも良くわからんボケの言葉を飲み込み。
「お疲れさまでした、ご褒美とか要ります?」
それはそれで需要はどうなんだろう? と言う感じの一言を入れてみた。
「………」
「………………」
二人で何だかアイコンタクトを取って、こそこそと作戦会議を始めた。
「えっと、コレとか、揉んでもらったり?」
かなり申し訳なさそうにきよらが、位置取り的に頭の横に有る、でっかいソレを指差して提案した。
何故か、その大きなお胸を揉むのがご褒美らしかった。
思わず、きょとんと動きを止めた。
「ダメだったら、ハグとかでも?」
一瞬の無言を否定的なモノと見てか、意見が変わる。 でっかい娘の表情が一瞬で曇る。
「もうちょっと自信もって良いですよ?」
苦笑を浮かべて言い訳を遮る。
「上からですか? 直ですか?」
開き直って、やけくそ気味に明るい調子で、手のひらをわきわきさせつつ続けた。
我ながらアウトっぽい気もするのだが、ソレに対する二人のリアクションは、何か救われたような表情を浮かべつつ、赤くなった顔で、ごそごそと身だしなみを整え始める。当たりらしい、なんだそりゃ?
色々価値観の差でギャップを感じるが、据え膳整ってるのを茶化すのもマナー違反だと思うので、積極的に流されることにした。
もっちり、ぺったり、ふにふに………………
やたらとでっかいその胸部装甲は、名状しがたい大きさと柔らかさで、先ほどの運動の分、汗でほんのり湿っていて、吸い付くような感触があって。先っぽは周りがほんのり膨らんで、でも陥没で隠れていて、そこら辺がとても奥ゆかしくて、思わず爪の先でカリカリしてつまんで引っ張り出してみたいとか、変な衝動に駆られるが、人前でそこまでするのも不味いかと、ほどほどに揉む。
本当に、色々、十人十色だなあと、変な感想を抱きつつ、その柔らかさを堪能する。
うっとりとした感じに、荒い吐息が漏れている。
「あ……や………………」
不意に隠れていた先端部が顔を出したので、とっさに指の腹でつまむ。
「ん!」
摘まんだ衝撃にか、小さく痙攣して、くたっと脱力した。
ちょっとやりすぎたかなと、名残惜し気に手を放すと、後ろからハチクマさんが回収して後ろに運んで行った。
何と言うか、ハチクマさんの後始末の手付きが、昨日に続いて手慣れてきている。
じゃあ次は? と、ぐるりと見渡す。 周囲は、もう桃色な雰囲気で飲まれていた。
「順番にどうぞ?」
「はい!」
きよらが待ってましたとばかりに滑り込んだ。
追伸
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