ハッピーハローウィーン!!!〜毎日がハロウィンな世界でトリックアンドトリート〜

真田遼一朗

プロローグ

不敵な笑みを浮かべるカボチャ頭のただの独り言

 ハロウィン——それは俺の世界で毎夜行われる神によって与えられたイベント、ゲーム、スポーツのようなそうでないような祭りにして、まあ日常だ。


 それぞれの種族の陣営に分かれ、お菓子の武器を用いて自分以外の陣営を全て甘味で悪戯するぶちかますこと。


 これが千年の歴史を持つハロウィンの基本的な説明だ。


 まあ簡単に言うと違う種族同士で互いに競って、それを見ている神に評価してもらいそれぞれの発展に繋げるというものだ。


 その種族の総数ってのが俺を除いて七つ存在していて、それぞれ人と変わらない見た目の中に種族特有のお菓子と怪物の要素が現れているんだ。なかなかに面白い奴らだ。


 しかも、それぞれの特徴をハロウィンに生かしているらしい。


 これからその詳細を一種族ずつ見ていくか。


 まず一つ目、飴の骸骨キャンディスケルトンだ。キャンディの槍を使う骨の模様が体に見える素早さが自慢の種族。弱点は身軽な分、力が低いところ。


 次に、林檎の人狼アップルウェアウルフだ。アップルの爪を使う狼の獣人で力が強い種族。弱点は個の力が強い分、集団戦に弱いところ。


 次に、真珠麿の幽霊マシュマロゴーストだ。マシュマロの罠を使う半透明の物理攻撃を透かす体に布を被っている種族。弱点は布が無いと物に干渉することが出来ないところ。


 次に、樹菓子の包帯バウムクーヘンマミーだ。バウムクーヘンの弓を使う包帯に巻かれている視力のいい種族。弱点は接近戦に弱いところ。


 次に、蒸し菓子の吸血鬼プディングヴァンパイアだ。プディングの盾を使う牙の生えたコウモリっぽい使い魔を呼び出せる種族。弱点は光で影がなくなり使い魔が使えなくなると弱くなるところ。


 次に、噛み菓子の生屍者チューイングガムゾンビだ。ガムの鞭を使う顔色の悪い体温を識別できる種族。弱点は体が脆いところ。


 最後に、焼き菓子の大怪物クッキーモンスターだ。クッキーのグローブ

を使いちょっとやそっとの攻撃にどうじない体をもったガタイの大きい種族。弱点は動きが鈍い点。




 以上が神二人から聞いた俺の世界の住人の特徴だ。 


 それぞれ面白い特徴を持っている。 


 戦うのが今から楽しみな程に。 


 だが、今話した種族の中に俺はいない。 


 俺は種族では無く単一の存在だ。


 この世界で唯一の存在。


 オレンジ色のカボチャの頭、黄色く光る目と口と鼻。変わらない表情、これと言って特徴の無い体。


 他の種族と違い突出した才能も特に無い。


 そんな可もなく不可もないのが俺な訳だ。



 

 ハロウィン黎明期である今、俺はハロウィンを次の段階へ進めるために準備を続けてきた。


 千年様々なお菓子武器を試してきた。


 勝ちに拘らず俺はハロウィンがより楽しくなるように努力してきた。


 今回のイベント——ハロウィンアニバーサリーで俺の千年の成果が出るかもしれない。


 まあ、そんな訳で俺の活躍を見ていくとしようか。

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