第11話 消えた使徒2
『サラさん、レイカさんが消えました!』
冒険者ギルドへ昔の冒険者仲間への伝言を入れ、軽く昼食でもとってから王宮に戻るか、など考えていたら
「ちょっ『どういうこと! 攫われたってこと? 害意は抱かれないって話だったでしょう!』
『除けているのは肉欲の目、だけです。わたしとレイカさんの繋がりが切れています。人の手による
間に合わなかったか。いや、どっちにしろか、まったく……上手く行かないわね。目に付いた路地から裏通りへ抜ける。袋小路で人目がない。
「人の手じゃ無いとなると魔族か神かってことになるけど?」
「はい、魔族への照会と神の手による可能性をこちらで検証しております。エドワード王にも伝えておりますので、サラさんは急ぎ王宮へ戻って頂きレイカさんの痕跡を追って下さい」
は~~っ、苛立ちを納めようと髪の毛をバリバリと掻きむしる。
「
さすがに城門を飛び越えたら魔法で撃ち落とされかねないってんで王宮の手前で道に降りる。早足に城門へ。門兵はもう顔見知りだからそのまま通してくれた。
レーカの部屋に入ると、丁度エドワード王と宰相のヴィクター、第一騎士団長のギレルモが居た。
「
「おお、サラ殿。昼食の案内をしに来た侍女が報告してきた。なのでその前、としか分からんのだ」ギレルモ団長が言う。
「しゃーなしにゃ。今日これまでこの部屋に入った人間全員集めてほしーにゃ」
王も侍女も関係ない。全員壁際に集まってもらい、嗅ぎ分ける。ドアからテーブルセット、ベッドルームへ進み、匂いを数えた。1人多い。
「一人足りないにゃ。女、10代後半、安い香水を付けてる。月の物が来てるにゃ」
「おかしいですな、月の物が来ている侍女は休ませますし、そもそも香水など付ける侍女はおりません」
「ならそいつが手引きしたにゃ~。王様、アタイはこのニオイをこのまま追っかけるにゃ、どこまで行くか分からんしなんか免責状ほしいにゃ」
「取り急ぎこの短剣を持っていけ、騎士団と近衛兵にはこれで通じる」エドワード王は腰から鞘ごと外したショートソードをほおってよこした。
「サラ殿の人相と免責について即通達を出す。それから影を一人付ける。足手まといなら捨て置いてくれ。
この不手際、如何様にも謝罪する。王の名において全てを赦す。何としてでも使徒殿を見つけ出してくれ」
エドワード王の後ろにいつの間にか立ってた痩躯の男。足は速そうだな。
「分かったにゃ、とりあえず何とかするにゃ」影に一つうなずき、部屋を出た。
客間から渡り廊下、給仕の控え室を抜け通用門へと向かう。これだけクサい香水なら3日は辿れる。
「影の。何と呼べばいい」
「名はありませぬ。影と」
「わかった。このまま通用門を抜けると思う。王宮の裏か?」
「そうです。物資搬入の通りがあり、御用商店と貴族街に続きます」
「よし、進む」
通用門から続く通りを足早に進む。昼時だからか人通りが多い。馬車が運んだのだろうか、塩漬けの魚の発酵臭や堆肥で臭気の線が途切れる。その度足止めされホントにいらつく。大きく円を描くように歩き、臭気の線をたぐり寄せ、追う。
その安宿に着いたのは昼を大きく過ぎたあたりだった。通り向かいから全体を視野に入れ観察する。
「ここいらは全て連れ込み宿ですね」
「そっちの2階、たぶんあの角の部屋だ」
「乗り込みますか? 忍び込みますか?」
「いや、血の臭いがひどい。もう死んでるだろう。押し込む」
身体強化を足と鼻から、反射神経と拳へ切り替える。“影”は大ぶりのナイフを手に、こちらも身体強化を施したようだ。
「行く」
通りを駆け抜け扉を蹴破る。宿の主が立ち上がるが当て身で落とす。“影”も店員を落としている。うなずき階段へ顎をしゃくる。“影”が先行、音無く駆け上る。
宿は3階建てだった。奇襲を防ぐためまず3階、そして2階の全てのドアへクサビをはめ込む。2階へ戻り、生臭い鉄と香水のニオイが漏れるドアを蹴破る。
ベッドにうち捨てられていたのは侍女服にコートをまとった17~18歳ほどの美しい顔をした娘だった。恐怖に目を見開き、おそらく後ろから羽交い締めにしてきた相手を睨み付けたまま、喉をかっ切られていた。
部屋中血しぶきで朱く染まり、しばらくこの腐臭は部屋から消えないだろう……。
“影”にこの部屋を取った人間について主に問いただすよう言い、身体強化を鼻に施す。この濃密な血のニオイから新たな人間のニオイを嗅ぎ分けねばならない。のだが……。
「ダメだな、血のニオイに酔いそうだ……」さすがにこの腐臭の中では幾ら嗅覚を強化しても、いや、すればするほど分からなくなる。いったん部屋を出る。
1階へ戻ると、“影”が寄ってくる。
「コートを目深にかぶった中肉中背の男としか覚えていないと」王都に何百人居るか分かったもんじゃない。
「もう一度部屋で奥の手を使う。誰もあげないでくれ」“影”に頼み、惨劇の部屋へ。
『
『可能とのことです。いまそちらへ参ります』
「サラさん、苦労を掛けます。さっそくこの部屋で起こったことを再現します」クロノリア様が両手を広げ、念を込める。瞬き一つの間に、薄ぼんやりとした人影が2つ、部屋の中に浮かび上がる。
『ほら、手はず通り
『どれどれ、おお、元気に騒いでるな。なんも聞こえねーけど』
『約束の金、さっさとよこしなよ。それで足抜けすんだからさ』
『ああ、コイツだ』懐から革袋を娘に放り、流れるような足取りで後ろから口を塞ぎ、喉を切り裂いた。
「この男の顔、しっかり見れるかい?」
「これでどうでしょうか」クロノリア様が手を横に滑らすと時が巻き戻り、動きが止まる。男の正面へ回り込むと、左頬に刀傷がある男の顔がはっきりと確認出来た。
「
「ギルバート、というシーフ崩れですね。現在の所在は……。見えません。やはりなにか妨害されているようです。普段の根城は王都北西のスラム街です」
「そういや魔族か神かの話はどうなった?」
「魔族ではありませんでした」
「……そういうこと。じゃあ目星は付いてるの?」
「はい、おそらく混乱と騒動を司る神かと」
ほんっとイライラする。
「どうすりゃいいのよ……」
「あれが顕現している場でなら、打てる手が一つあります。クロノリアが時を止めます」
「……それがどういうことなのかさっぱりだけど、ソイツが二度とレーカに手を出せないと、そう思っていい?」
「はい、二度と」
「わかった。とりあえずそのギルバートの足取りたどって、また呼ぶよ」
“影”と連れ込み宿を出、“影達”が使う家へ。表だって話せる内容じゃ無い。
「あの女を殺したのはシーフ崩れのギルバートって男。コイツがレーカを拐かすようにあの女をそそのかしてた。ニオイはたどれてない。普段の根城は王都北西のスラム。
レーカ拐かしを企んだのは、どうやら神絡みらしい。
「……わかりました。他の“影”も使いまずはシーフ崩れをたどりましょう」そういうと“影”は書き物机でなにやら書き付け魔道具を触り、またこちらに顔を向けた。
「“影”を動かしました。我らも北西あたりの酒場で聞き込みましょう」
王都の城壁はこれまで4度拡張されている。その度城壁の内側と外側が出来、その度追いやられるようにスラム街が壁際にへばりついてゆく。その周辺には何を出しているか分かったもんじゃ無い安酒屋が軒を連ね、食い扶持にあぶれた冒険者崩れがくだを巻いている。
夕刻。夜の帳がまもなく下りようとする、そんな頃。すえたニオイ、微かな腐臭、遠く聞こえる怒号、壁に持たれ伏した男の周りを痩せた犬が彷徨く。
「ああ、すまない、酒を2つ頼む。……ありがとう。この辺りの冒険者に詳しいかい? 腕のいいシーフを探してるんだが」
何度繰り返したか分からないセリフに、ここの店主もまた同じような胡散臭げな視線をよこす。
「ここらに居るのは
「わかってるじゃないか」銀貨を1枚、放ってやる。音も立てず受け取った店主は一段声を低めつぶやく。
「腕は知らねえがここいらで長くやってるギルバートつうシーフ崩れが、どこぞのお貴族様とツテが出来ただか言って羽振りよく飲み歩いていたらしい。さきおとついこの店にも来たがその後は見てねえ」
「そうか。貴族に雇われるくらいならこっちも頼みたい所だが値上がりしてそうだな、他を当たるよ」もう2枚銀貨を放って店を出た。
同じような噂が3軒で聞こえてきたならアタリだろう。問題はどこの貴族かだが。貴族が出てくるなら一度王宮に戻って王へ報告したほうがいいな。
王宮へ戻る。宰相のヴィクターに繋ぎを取ってもらい、王の執務室へ。他の“影”からも情報が集まってきていたらしい。夕食時を大きく過ぎていたからか、軽くつまめる物が用意されていた。
「ああ、サラ殿。なにか分かりましたか」
「実行犯はどっかの娼婦にゃ。もう殺されてたにゃ。
「なるほど、そのシーフ崩れの足取りだが、どうやらエドモンド・バルフォード男爵に雇われたらしい。シーフ崩れは処理済みだ」王様も宰相も浮かない顔をしている。なんか裏でもあるのか。
「そのエドモンド某が問題にゃ?」
「いや……。エドモンド男爵の寄親がな……」
「時間がにゃーよ。簡潔に」
「俺の叔父、ダリアン・モーティマー辺境伯なんだよ」考え得るてっぺんかその次くらいにめんどくさい奴だこれ。
「そのような顔をするな、俺も同じ気持ちだ」王様もあきれ顔。たぶんアタイも同じ顔。
「辺境伯さまがなんで使徒をさらう必要がある? 王室で使徒を独占するつもりでもあったの?」
「使徒様を独占などしたら天罰で王都が更地になるわ。ただなぁ、叔父上の領地がここしばらく天候に恵まれず税収が落ちているという報告が上がっている」
使徒の権能で麦でも出させるつもりか。
「そんな短慮な男が辺境伯になれるの?」
「俺の父、先王の弟でな。どちらかというと武功で成り上がった男だ」
「あああ、わかった。そういうのね。このままほっといたら辺境領が更地になりそうだけど」
「さすがにそれは困る。ヴィクター、辺境伯領を治められる代官に心当たりはあるか」おお、王様、叔父を誅する気か。
「は、私の下で鍛えておるレオナルドという者がおります。司法と行政、外交の経験を積ませました。補佐として現地の者を当てれば十分務まるかと」
エドワード王、腕を組んで考え込んでる。
耳打ちしてきたヴィクター曰く叔父としての血縁と辺境伯としての立場でやりたい放題らしい。それで今回の使徒誘拐、となればまぁそう考えても仕方ないかな。
数刻、身じろぎしなかった王が顔を上げた。
「叔父上にはこの世から退いて頂こう」ここで天井を見上げるエドワード王。
「エドモンド男爵邸とダリアン辺境伯邸のネズミを起こせ。符丁は“探”」天井からコツという物音が聞こえた。“影”か……。
「サラ殿、聞いての通りだ。使徒様を拐かすなど一族郎党への制裁でも足らん。正直俺の判断の埒外だ。一度大地と草木の神テラへお目通り叶わないだろうか」
「分かった、今呼ぶ」
「エドワード・アルタリオン、この度は苦労をかけます」呼ぶまでも無く顕現される
「もったいないお言葉です、女神テラ。叔父上の不始末はわたくしめの不始末です。事が済みましたら、責はいかようにも」
「いえ、私もレイカさんへもっと強力な加護を与えておれば、そもそも拐かされることも無かったのです」しょんぼりしてる
「ただいま王都のエドモンド男爵邸とダリアン辺境伯邸を探らせております。男爵を泳がせて辺境伯もろとも取り押させる事となるかと」
「はい、状況は理解しております。辺境伯の元へレイカさんを入れた水晶球が届いた際に、混乱と騒動を司る神が顕現します。その場を抑えねばなりません」
「私とクロノリアは、こちらに居るサラさんを拠り所として顕現することができます。ですので、サラさんには辺境伯邸へ忍び込んで頂く必要があります。私とクロノリアが顕現出来ましたら、事態は収束できますので」
「ではわたくしめは騎士団と共に辺境伯邸に潜んでおきますので、制圧と後始末はお任せください。サラ殿にはこちら、辺境伯邸内の見取り図と壁裏の通路図を」エドワード王が図面の束をよこしてくる。辺境伯邸だけあってやたら部屋数がおおいな。覚えきれない。
「エドワード王、辺境伯にも諜報の人間居るんじゃないの?」
「元々は王室配下の“影”の分隊だ。5年かけて再掌握してある。心配ない」
「わかった。
「そんなお菓子をせびるように……。“完全記憶”という顕現はありますが、忘れられなくなりますよ?」
「そんじゃ好きなように忘れれるようにして」
「どんなワガママですか……」眉をハの字にしてアタイの額に手をかざす。今回の事はなんだかんだ言って
「はい、任意で詳細に記憶が出来、任意に忘れることが出来ます。
そんなやり取りをしていると、エドワード王の後ろにやたら印象の薄い男が立った。“影”か。さっきの今でもう第一報が届いたらしい。
“影”はエドワード王に何やら耳打ちし、ふっと姿を消した。壁に掛かってるカーテンから出てきた、のかな。
「エドモンド男爵は明日の夕刻に辺境伯への目通りを願ったとの事だ」
「わかった、これから辺境伯邸へ忍び込む。明日の夕刻までには屋敷内を把握しておく」
「サラ殿、この腕輪を付けておいてくれ。“影”にも持たせている。その
「ではわたしからも。私以外の神気を纏う者からその姿を隠す権能です。神相手ではどんなに気配を消しても意味がありませんので。この権能はあとで返して頂きます」
準備は出来た。万端ではないけれど。王宮を出、一路辺境伯邸へ。
辺境伯邸は王都西側でいちばん大きな敷地の屋敷だった。屋敷の周辺をぐるりと一回りし、屋敷を覗ける鐘楼に登り夜半を待つ。干し肉を囓りながらしばらく屋敷を伺っている。目に付くような動きはない。
一度、腕輪で“影”の数を確認してみた。青い点は20個を超えている。どこに偏ること無く屋敷全体に輝いていた。
夜も更け真夜中を過ぎた頃、ゆっくりと鐘楼から下りる。街灯が作る影をたどり目星を付けていた塀に飛び乗る。ちらと内側をうかがいそのまま塀の下に飛び降りる。侵入成功。
庭園から温室を抜け使用人棟から渡り廊下へ。巡回の兵士をやり過ごし、脱出口の一つから屋敷の中へ。裏通路をぐるっとまわり、ハシゴを登り2階、3階と全ての階の裏通路を確認し、屋根裏まで進む。腕輪で“影”の所在を確かめると、すぐ近くに一人。玉を2回つつくと、すぐに腕輪をつつくような感覚が返ってくる。
近くの“出口”から物置部屋へでる。程なく侍女が音も無く入ってくる。
「お疲れ様です。男爵が屋敷を訪れる際、応接の間ではなく執務室へ通されます」特徴のつかめない容姿の女が、殆ど口を開かずに囁く。執務室は2階の南、中央。部屋の上と四隅にのぞき穴がある。
「ほかには」
「事態の収束が叶い制圧の段になりましたら、腕輪の玉を5度つついてください。我々から御館様へ繋ぎます」
「わかった」アタイの答えにうなずきを一つ返し、侍女は物置部屋を出て行く。すこし時間を置き、先程の“出口”から屋根裏へ戻る。そろそろ夜明けが近い。
日の出と共に辺境伯は起床した。屋根裏の裏通路で後を追う。時たまこの屋敷の影とすれ違うがお互い頷きを交わすだけ。
昼を過ぎ辺境伯は執務室に籠もりだした。書類仕事をこなしているのだが、会話をしているように聞こえる。独り言にしては様子がおかしい。天井裏から部屋の真上にあるのぞき穴を伺っても、やはり部屋には一人しかいない。……どういう状況なのだろうか……。
待つこと数刻。侍従が男爵到着を知らせる。辺境伯は机の書類を片付け、入室を許可した。
「ダリアン辺境伯におかれましてはご機嫌麗しゅう」
「うむ、まあ座れ。いま人払いをする」机からベルを手に取りチリンと鳴らす。……人払い……されてないよね。窓際の裏通路に一人潜んでるっぽいし。もう従ってる振り、なんだね。
「よし。で、首尾はどうだ」
「はい、このとおり」男爵が小脇に抱えた小箱からあの水晶球を取り出す。相変わらずレーカ大暴れだ。元気でなにより。
「ふん。なんとも貧相な小娘だな。これが本当に使徒なのか? ……ふむ」
「は、いえ、なんとも……。王宮にて使徒ともてなされていたのはこの娘ですので」
「ああ、よい。独り言だ」
「はぁ……。して、この水晶球はどうするので?」
「ああ、
こちらも
『はい、あれが顕現しましたら、飛び込んで殴り飛ばしてください。その隙に乗じて制圧します』神を殴り飛ばせ、か。さっき顕現くれたときにやっぱりなんか仕込んでたな……。
『わかった』一瞬考えこのまま天井裏を突き破る事にした。四隅からより真上からの方がどこへでも手が届く。
「混乱と騒動を司る神ケイオスリスよ、ここに顕現されよ!」例の魔道具を掲げ、トゲの一つに指を突き立て辺境伯が声を張る。窓を背にしていた机のすぐ前に男性神が顕現した。
のぞき穴のすぐ横、天井板がはめられているだけの部分を踏み抜き部屋へ突入! 割れた板や埃より早くケイオスリスの目の前に着地、気配を感じていなかった所に突然降ってきたアタイを目で追ったケイオスリスの横っ面を右腕で殴りその勢いで左壁へ振り抜く!
「“静止せよ”」アタイの後ろに顕現されていた
「……なんだこれ……」
ケイオスリスがアタイに殴られてまさに壁にぶち当たる、という状態で宙に浮いて固まってる。辺境伯やら男爵も間抜け面さらして彫像のように固まったまま。
「まぁ、とりあえず王様呼ぶか……」腕輪の玉を5回つつく。ほどなく腕輪が2回揺れた。少しして甲冑のがしゃがしゃいう音と騎士団たちの怒号が聞こえてきた。
「
テーブルの上に置かれていた水晶球を取り上げる。レーカが心底ほっとした顔してへたり込んでるのが見える。
「はい、今戻します」
「おかえりにゃ~」
「ただいま……」ほっとしたからか照れくさいからか、アタイの胸に顔を埋め抱きついてくるレーカ。頭撫でとく。
程なくし執務室へ到着したエドワード王と
「んじゃ、アタイらとりあえず帰るけど。
「はい……。神々とお話して、明日またお伺いします」しょんぼり顔の
「あの、サラさん……。なぜ抱えられて運搬されてるのでしょうか……?」小脇に抱えた
「レーカは目を離すとすーぐどっか行くにゃ。おちおち別行動もできんにゃ」
「それは不可抗力なんですけど……」
「いーからおとなしく運ばされればいいにゃ。それくらい役得にゃ~」
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