1日目

一日目・出発

【一日目・出発】


 前日は、次の朝 早く起きれるように と、いつもより少し早くベッドに入った。しかし、ただでさえ寝付きの悪いわたしは、しばらくの間 物思いにふけていた。

 

 わたしの前を風が通った。朝の冷たい風は、まだ眠っている街を 静かに通り過ぎていった。わたしの頬を撫でて。その冷たい心地良さを残して。次は何処へ行くのだろうか。


 出発の時が刻一刻と近づいているとはいえ、わたしはそれほど緊張していなかった。これらの考えは全て杞憂になると信じていたからなのかもしれない。

 そして、わたしの目の前で 扉が開いた。




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