分類その1.比率による分類

 全編に渡って二人称で語られるもののみを二人称小説と呼ぶなら、実はそれはそれほど多くはないとあなたは知る。


 一部に「二人称による語り」があれば二人称小説として研究対象になっていることをあなたは理解する。その比率によって以下のように分類できよう。


1.ほぼ全編が二人称   例) 『心変わり』ミシェル・ビュトール


2.およそ九割が二人称   例) 『カケスはカケスの森』竹本健治 


3.二人称の語りが半分程度   例) 『冬の夜ひとりの旅人が』イタロ・カルヴィーノ


4.二人称の語りは一部であり半分には届かない  例) 『二の悲劇』法月綸太郎


 代表的な例が挙げられている。


 なおそれらについてはその解説ものちほど読むことができると知ってあなたはほっとする。



 次は語り手の種類による分類だ。あなたは気になって次のページへ向かう。

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