第2話篠山道場の門下生
それに日本の四季は無いでしょう。」
「だから月は有難いのですよ。」
篠山特有の笑顔が戻った。
大原は、大原とソニー・キルアーノの世界戦が大原のハイキックでソニーを沈めチャンプを奪取して戦いが終わった後に篠山道場の門を大原が叩いて、事実上の門下生になった。
「パグネル、ササヤマ。」月明かり程度のぼやけたオーラを纏い大きな女が篠山の眼前に絶つ。
「だ、誰ですか?」
「リンバ!月の神リンバ。」リンバはタナトスの娘で背は高く、ヘアスタイルは白髪ソバージュの肌は緑青だった。
「これを噛る。」掌に乗った果実を差し出すと、
そう言ってリンバは、クルミの様な実を篠山に差し出した。
コロナ第7波が、篠山の全身を駆け巡り気管支に至っては細くなり、喘息の様な発作が朝から続いていた。
平熱36.5度から呼吸困難を併発して、体温は40度近くにも上がっていた。
「ハイ、分かりま・・・。」コリッ!半分カリカリと噛り飲み込んだ!「エッ、エッ!」ゲホゲホ!ブアアー!「な、ナニを!」ウグエーッ!嘔吐していた。
吐瀉物は深緑の小さな生き物だった。
篠山が吐いた物体が胃液の中でモソモソと蠢く物をリンバは、人差し指だけで焼いた。
「楽になりました・・・。しかし、大丈夫ですかッ!?顔色が真っ青ですぞ?」慌てた篠山は、リンバの基へ駆け寄りマジマジと顔を見上げていた。
「血液がブルーだから顔色が青いに決まっているだろう!篠山の身体を蝕んでいたカオスの邪気を殺した。」
リンバが言葉にした「パグネル」とは、ラテン語で「戦う」の意味だった。
「あ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます