第10話:REALTY1500万DL突破記念
REALTYが今月1500万DLを突破したとのことだ。
それほどまでに世界各国でVライバーを目指す者、そのままVtuberに転身するものは多い。
REALTYとはアバターを自分で作成し、顔出しせずにバーチャルの世界でライブ配信するアプリだ。
しかしバーチャルライブ配信はREALTYに限った話ではない。
他にもREALTYと似たようなバーチャルライブ配信アプリが存在している。
一つはIrrativ(イラティブ)というバーチャルライブ配信があるが、特徴を上げるならばゲーム実況に特化したアプリだ。
実況者はスマホだけで簡単操作、視聴者はラグの少ない環境でゲーム視聴、コメントなどが出来る。
ライブ感が強いため、一緒にゲームをプレイしている感覚で楽しめると言われている。
アバターに関してはアプリ内で作成出来るので、REALTYと同じように絵柄が違うだけである。
後は何と言ってもアーカイブというものを残せるが、REALTYではアーカイブを残せない。
アーカイブとは、ライブ配信を見逃した人が後から保存された映像を確認できる、まあ言わばビデオ保存みたいなものだ。
自動的にそういったライブ映像が保存されるので、時間のタイミングが合わないリスナーにはありがたいサービスだ。
他にもREALTYでは通常配信とコラボ配信、最近であればルーム配信が追加されたが
Irrativでは友達(限定)配信や雑談配信、カラオケ配信なんかが出来るようになっている。
メインはゲーム実況配信となるが、REALTYにはないサービスが提供されている。
もう一つライブ配信アプリがあるが、それはMIRIAM(ミリアム)というバーチャル世界の配信アプリだ。
MIRIAMの特徴的なところはまずアバターについては、アプリ内で作成が出来ないため、絵師さんに自分のイラストを描いてもらい、そのイラストをアバターにするのが特徴的だ。
なので絵を描いてくれさえすれば、MIRIAMでアバター衣装代が発生することはないのだ。
ただしこの絵師を探すのが大変で、基本的にはみなツイッツーで募集をかけるが、トラブルが続出しているらしい。
理由としては依頼者が絵師の描いたイラストに対して気に入らない!と一方的に料金を支払わずドタキャンするパターン。
もう一つは絵師側がイラストを描く約束をしていたのに、期日になっても提供しないという2パターンが存在する。
いずれも信頼関係の構築から始めなければいけないところが、既にライブ配信を始める前からのハードルの高さを意味している。
また最近は投げ銭の還元率の良さからREALTYからMIRIAMに移行する人も多い。
還元率もそうだが、事務所所属になると配信時間に合わせた時給が発生するとのことから、稼ぎやすい利点もあって移行するようだ。
だがこの世界はそう甘くはない。
例えREALTYで成功しても、IrrativやMIRIAMで成功するとは限らない。
そして中にはライブ配信アプリを掛け持ちするライバーも存在するとのことだ。
決して遊びではない、彼らにとってはまさにメタバース世界のライブ配信は「ビジネス」なのだ。
「香奈梨、早く起きて学校行きなさい」
母親に呼ばれて、私は学校に行った
11月なのに何故か気温は20度を超えているから、全然秋を感じない
と思ったら、急に気温は10度以下になっている
そういえば染煉さんが昨日コロナになってしまって手足が冷えていると言っていた
魔法関係を使うと体力も免疫力も下がるらしく、おそらくそれが原因で休んでいるのだろう
だけど昨日はベッドの上で転がりながら配信みてるよ~と言いながら、熱は下がったみたいだ
しかし安静にしなければいけないわけだから、無理はしないだろう
社会の授業を受けていた時である。ちょうど今ぐらいの時期では中学生は歴史を学ぶのだ
歴史に登場した織田信長という人物は昔は「うつけ者」と呼ばれていたらしく、父親の葬式にずぼらな恰好で登場したようだ。
何より学校の授業を受けていて、先生が張り切った口調でこう言っていた
「織田信長はな、父親の墓にいきなり灰をぶん投げたらしいんだ。当然周りからは批判の嵐さ」
「なんだよそれ!自分の父親の墓にそんなことやんのかよ!やヴぇえな信長」
しかしそのような経緯があったとしても織田信長の人気は絶大だ。
つまり父親の墓に灰を投げようが、ライバーに「墓」というギフトを投げようが、何を投げても問題になるというわけではないという例えだ。
要するに魅力の問題だ
何故その人物に惹かれるか、何故推すのか
私が学校の社会の授業で「投げるモノではなく、誰が投げるのか」という大切さを学んだ
学校では教えてくれないことも、REALTYの投げ銭の世界ではそういった魅力を教えてくれる
私にとって第二の学校という存在が、まさにメタバース世界と言うわけだ
学校から帰宅してからツイッツーを見てみた
REALTY運営からの告知である
この度REALTYでは1500万DLを記念して、無料ガチャ100連イベントを開催します
11月21日から30日までの間、毎日10連1回無料でガチャを回すことができます
男女どちらかしか回せませんので、お好きな方で回してね!13時には毎日リセットされるよ!
そんな感じの告知だった
こ、これは回すしかない!!と思った
私は早速ログインをした
ログインしてガチャを10連無料で回した
よく分からない衣装たちが当たるが、とにかく金クマがでない
中々当たらないのかな?と思いつつも、色んな衣装を手に入れるチャンスだなと感じた
そんな中、コロナでぶっ倒れていたはずの染煉さんがログインしていた
「キイイイイイ!!全然当たらない!!運営〇ね!!」
そんな感じで叫んで、さっさとログアウトしていった
まあ中々当たらないから仕方ないよねと思いつつとりあえず応対も時は金成の攻略サイトを見てみた
するとこんな記事が掲載されていた
「無料ガチャイベント!アバターポイント回収祭りだった」
どういうことなのかというと、今回の無料ガチャは指定されたガチャのみ無料で回せるらしく、色んなガチャを回せるわけではないということだ
つまり最初のうちには新規の衣装もたくさん手に入るが、徐々に同じ衣装がダブりまくり、ダブりまくった結果、それらは1つにつき500APになるので、最終的に衣装よりアバターポイントが貯まるらしい
アバターポイントは自分には使えず、誰かにしか使えないので貯めまくったらガチャチケ交換というのをやるらしい
しかし相手との信頼関係も大事だし、運営もガチャチケ交換など想定していないらしく、仮に投げてもそのままトンズラされるという状況もあるらしく、投げ合う場合は慎重に行う必要があるらしい
それならAPを自分で使えるようにしたらいいのに・・・と私は思った
ただ応対も時は金成のREALTY攻略サイトによると、そのイベントをうまく活用してサブ垢を大量に作成し、自分の配信の時に思いっきりガチャチケを投げまくる、ガチャチケ量産のやり方なんかを指南してた
サブ垢作成は5分もあれば行えるし、ログイン→ガチャを10連回す→ログアウトまで1分で毎日作業が終わるらしい
アカウント10個作れば、最終的に1カウントにつきガチャチケ10枚程度投げれるので、100枚近く集められる
ちょっとずるい考えかもしれないが、そういうやり方も出来るので、知識や情報は非常に大切だ
さっきの織田信長の父親の墓に灰を投げるという話があったが、自分に対してサブ垢でガチャチケ投げるというのも、正直印象としてはあまり良くないが、戦略としては確かに賢いやり方なのかもしれないと感じた
織田信長もそういう性格だったからこそ天下を取れたのかもしれない
つまり一般常識のベクトルだけで、世の中を変えることはできないということだ
何かを変えることの出来るのは、何かを捨てることが出来る人、化け物をも凌ぐ圧倒的パワーが必要と感じた
しかし全然当たらんなぁ
中には全く同じ柄の猫のしっぽが10連中全て当たるという奇妙な現象が起きたりもしている
これはもはやユーザーを舐めてるのかい?それとも、凄く舐めてるのかい?という状態としか言わざるを得ない
無料でなければ、四肢捥がれ、勝負が決することと道理
無料ガチャ期間が尽きた時、貴様の潮時
だと思ってんだろ蟻んこ!詰めるものなら詰んでみなという強靭なる精神でなければガチャに心打ちのめされ
両腕で拝む暇もないまま、精魂果ててしまうというわけである
今回試されているのは運営ではなく、我々REALTYユーザーの呼吸である
各々が相手の為にサブ垢を作り、そして多くの者が推しライバーに対してガチャチケを投げる
大半はそれが目的であり、ガチャの中身はいわばどうでもいいというわけである
そこが初心者と、上級者との境目である
しかしこれはあくまでも余興に過ぎず、本番は次のREALTY運営のつぶやきであった
「皆様無料ガチャ100連楽しんでいただけましたか?これより我々はメタバース世界の垣根を隔てた新たなるステージ
まさにREALTYCON(リアコン)というものを開催することを決定いたしました!奮ってご参加くださいませ」
REALTYユーザー全土に衝撃が走ったのであった
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