残り一回の回数券

 私は一枚の回数券を大切に持っている。残りの使用回数は一回。回数券はミミズのような字で書かれている。これは子供からもらった大切な肩叩き券だ。これは使いたくてももう使えない。肩を叩いてくれる人はもうこの世にいないのだから。

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