(ノン)フィクション

「ねーあやかー、夏休み暇やろー?海、行こ!」

 課外授業も佳境を迎えた頃、冷房ガンガンの教室であるにも関わらず、夏特有の気怠さにやられて机に突っ伏している彩華にそう声をかけたのは、沙月だった。

「えー海―?暑いよー、却下!」

 予想通りの答えが返ってきた。

「あのさ、あやか、今は夏。どこに行っても夏。だから、どこに行っても暑い。ちなみにだよ、奈美と結奈が一緒でもー?」

「それなら、考えよっかな。」

 食い気味で彩華が答えた。

「うわ、ひっどーい。あやかちゃん、私のこと嫌いになっちゃったの?」

 沙月がふざけた声で彩華を茶化しても、彩華はそれにノれるだけの元気を持ち合わせていない。

「嫌いなら、即却下でしょ。」

「いや、私と2人って言ったときは即却下されましたけどー?」

「あ。ごめんごめん。」

 そう言うと彩華が微笑んだ。沙月は、そうやって、なんだかんだいつでも側にいてくれる彩華のことが好きだった。


「お疲れー!ホントにさ、新田の無駄話癖どうにかならない?」

「もー深刻な問題よ。うちらだけ、めっちゃホームルーム長いもん。」

「ふこーへーだよねー。」

「ホントに。不公平よー。」

 今日もまたいつもと同じように愚痴を吐きながら、隣のクラスの奈美と結奈が教室に入ってきた。4人は同じ中高一貫校に通う同級生。今年で4年目の付き合いになる。

「あーまた彩華やられてる。てか、海。どうなった?」

 夏休み海計画は、もう既に、奈美と結奈には伝えられていた。

「あ、行くってー」

 その沙月の言葉に、彩華が瞬時に反応し、いや、と何かを言いかけたのをかき消すくらいの勢いで、奈美が食いついてきた。

「え、まじ?あやか、断るかと思ってた。」

「じゃあ、決まりじゃん!日程とかは沙月決めてー、私はいつでもおっけー。奈美も暇人だから全然おっけー。彩華も、多分おっけー」

 隣で奈美が結奈を睨んだのを、チラっと横目で見たにも関わらず、結奈は、そんなのお構いなしに話し続けた。

「あーでも、夜遅くなるのは厳しいかも。ごめんねー。」

「へーい。最近、ゆな大変そうやねー。まー勉強もあるしねー。」

「うん。」

 そう答えた結奈の笑顔は、作り物のようだった。誰が意識していたかは定かでないが、なんとなく言葉を発せない空気が流れた。

「じゃ、今日は解散で!帰ろ~。」

 その雰囲気を断ち切るような沙月の声を合図に、4人は教室を出た。

 誰もいなくなった教室は、どこか物憂げな雰囲気を纏った、鮮やかなオレンジ色で染まっていた。


─【沙月】 8月8日空いてるー?

 課外授業が終わってから3日がたって、ようやく日程決めが始まった。

─【奈美】いけるー

 奈美は、基本5分以内に返信する。

─【結奈】私も

 結奈は、時と場合により、半日返信が来ないこともあれば、奈美より早いこともある。

─【彩華】空いてるー、天気大丈夫そう?(笑)

 彩華は、最低半日は返信しない。

─【奈美】私が晴れ女なんだから、絶対晴れっしょ。さつきには余裕で勝てる。

─【沙月】私も負ける自信ある(笑)じゃ、8日で決定で!

 そうやって、日程が決まり、場所が決まり、集合時間が決まり、することが決まっていった。このテキトーさが、4人みんながこの場所を居心地よく感じる理由だった。


「おはよー」

 集合時間に遅れて集合場所に現れた奈美は、ノースリーブにショートパンツで、その涼しげな外見からは、余裕さえ感じられた。

「遅いよー、遅刻してるっていう自覚ある?」

 呆れた声の結奈だが、奈美の遅刻はいつものことで、今日の遅刻も想定内のことだった。

「10分の遅刻は、遅刻には入りません!」

「入ります。」

 「えー許してよー」と、ぶつぶつ愚痴を言う奈美の隣で、結奈は、もう慣れっこだというように、「はいはい」と適当に受け流しながら、バスを調べていた。

 

 バスに乗って、目的地に着くと、そこには、市街地では考えられないほど透き通った、淡い青色の海が広がっていた。

 

 バーベキューをして、海で遊んで、写真を撮った。夏真っ盛りの海の水は、なまぬるくて時々冷たい水が流れてくるのが気持ちよかった。

 みんなで買ったお菓子は、思ったより多くて食べきれなかったし、みんなが持ってきたビーチボールも浮輪も、1人1個持ってきたから、ただの荷物になっていた。途中からは、日焼け止めを塗り直すのも面倒になって、日が傾きだしたころには、顔も腕も足も、真っ赤になっていた。


「あー楽しかったー」

 水着から着替えた4人は、奈美の提案で、展望台に行くことになった。遊んでいた海岸から歩いて5分くらいのとこにある展望台だった。

 受付を済ませて、エレベーターで上に上がると、思っていたよりは広い展望スペースが用意されていた。多くもなく少なくもない人数の若者が、4人と同じように海を見たり写真を撮ったりしていた。

「すっごーい!」

 子供のようにはしゃぐ奈美の後ろを、彩華が追いかけた。遅れて、結奈と沙月が到着して、4人は横並びになって海を見ていた。

 最初は、「きれい」とか、「ひろーい」と話していた4人だったが、少し経つと、誰も、何も言わずに、ただ海を見ていた。

そこにあるのは、かすかに聞こえる波の音と、さっきよりは少し減った若者が騒ぐ声だけだった。

「私さ、これから先どうなるんやろ、って思ってて、最近。」

 沈黙を破ったのは、奈美だった。誰も何も答えなかった。みんな、奈美が続きを話してくれるのを待っていた。

「いっつも、こんな感じでさ、うるさくて、何も考えんで生きてきてさ。なんか、この前、急に思ったんよ。私の将来、どうなるんやろ?って。高校入ったばっかりやけど、私、高校っていう居場所なくしたらどこ行くんかな、って。何にも分からんってことが、めっちゃ怖くなった。まー、今まで頑張らんかったのは自分が悪いんやけどね。」

 奈美は、そう言って笑った。海計画が決定した日の結奈とおんなじ顔だった。

「海だよ。」

 結奈の視線の先にある海岸には、さっきから同じテンポで、波が押し寄せてきては引いてを繰り返していた。

「ん?」

「人生って、海みたいだなって、ずっと思ってたの。奈美がさっき言ったみたいにさ、将来のことって誰も分かんないじゃん。未来を知るためには、今、頑張るしかない。この海もさ、ずーっと続いてて、終わりが見えなくて、あの地平線の先にあるなにか新しいものに出会うためには、船を出して、漕ぎ続けるしかない。」

「その先に何があるか分からなくても?」

 奈美の問いかけに、結奈は答えなかった。

「うん。今、一生懸命漕ぐしかない。」

 そう答えたのは、彩華だった。

「そっか。じゃあ、頑張るしかないってことか。今を一生懸命ねー。」

 そんなこと、まだ腑に落ちきってはないけど、でも今までとは確実に何かが変わった奈美がいた。

「うん。一生懸命漕いで辿り着いたのが、無人島かもしれないし、途中でいろんなアクシデントがあるかもしれない。てか、その可能性の方が高い。でも、そんなもんなんだよ。海に出るって。人生って、そんなもんなんだよ。理不尽なことばっか。努力なんて、報われないことばっか。」

 高校に入った直後、部活の練習中の事故で、大けがを負い、2回の手術をした。でも、部活に復帰することは難しかった。彩華にとって、この数か月間は、荒波にもまれている時期だった。

「彩華は、」

 横から飛んできたのは、いつもの何倍も弱々しい沙月の声だった。

「うん。」

「彩華は、ケガして、」

「よかったと思うよ。」

 そういって、彩華は空を見上げた。今日は、快晴だった。

「高校上がって、これから、って時にあの事故があって。もう何すればいいか分かんなくてさ、最近。何するにもやる気が起きないし。ホントに、あの事故があって、もう終わっていいかなって思ったよ。でも、横に奈美と結奈と、沙月がいてくれたから。みんなの存在の偉大さ、再確認できた。失ったものは大きかったけど、でも、ちゃんと手に入れたものもあった。」

 そう言って、彩華は笑った。ケガで入院していた時も、彩華はこの3人の前で決して涙を見せなかった。

「あのさ、沙月がどう思ってるか分かんないけどさ、うちらは、4人で一緒に漕いでいきたいって思っとるよ。」

「え?」

 横を見るや否や沙月の目に飛び込んできたのは、今まで見たことないくらい真剣な彩華の横顔だった。

「船。」

 そう言い放つと、彩華は黙った。すかさず、結奈が付け加えた。

「時々3人で話しててさ。沙月、なんか変に気遣ってるようなとこあるよねって。」

「そんなん、される方が嫌なのにさ。」

 少し不貞腐れたような声で、奈美も呟いた。

「ごめん。」

 慌てて「いや、そういうつもりじゃ」と口々に言う3人を見て、沙月は、自分の中にずっと引っかかってた何かが流されたような気がして、嬉しくなった。

「ずっと気にしてて。中学の時は、ちーちゃんたちと仲良くて、みんなとはめっちゃ仲良いって訳でもなかったのに、ちょっと雲行き怪しくなってきたら、都合よくみんなのとこに来た、って思われてたら申し訳ないな、って。ちーちゃんたちと色々あったのも、みんなに迷惑かけたなっては思ってたし、でも、学校に行ったら1人っていうのも、きつくて。」

 少しの間が空いて、彩華が答えた。

「だからさ、嫌いなら即却下って。この前も言ったじゃん。」

 あの時か、と沙月はすぐにピンときた。彩華はずっと伝えてくれていたのだ。4人で笑い合っていても、どこか後ろめたさを感じていた沙月に、1人ではないと。

「ありがとう。」

 沙月は心の底から、この人たちに出会えてよかったと思った。

「じゃ、帰ろっか。」

 結奈はパチンと手を叩くと、そう言った。もう日は水平線にぶつかる少し前まで落ちていた。

「うん。」

 4人は、展望台を出発して、また、海の方へと歩いた。バス停までもう少しというところで、沙月が思い出したように聞いた。

「てか、バスある?」

 スマホを見ていた結奈の顔が引きつった。

「ヤバ。さっき、出た。」

 田舎すぎて、バスが1時間に1本しかないことを全員が恨んだ。

「まじかよー、じゃーとりあえずさ、なんか雨降りそうやし、あそこの屋根あるとこに行こー」

 奈美が指さした先は、屋根付きのちょっとした休憩スペースのような場所で、机とベンチがあって、少し時間をつぶすのにはちょうど良さそうだった。

 さっきまでの雲一つない青空が嘘であるかのように、向こうの空からすごいスピードで真っ黒の雲が近づいてきていた。

「いやーこれ、多分降るよねー」

 彩華の表情が分かりやすく曇った。

「ま、ここにいれば、とりあえずは大丈夫っしょ!」

 一日中はしゃぎまわったにも関わらず、奈美のテンションは相変わらずで、こんな空だけど、奈美がいるかぎり雨は降らないんじゃないかと思うほどだった。

「あ、てか、ゆなだいじょーぶー?帰り遅くなりそうやけど。」

「あー大丈夫大丈夫。ほんと、今日誘ってみて良かったよー!なんか、今日はさ、いつもしないような話できて、嬉しかったし。」

 結奈が、奈美の隣に座って背伸びをした。

「え!海行こうって言ったの、ゆなだったの?てっきり沙月かと。」

 驚いてる彩華は沙月が彩華を横目で見ているのに全く気付く様子もなかった。

「私も。最初、ゆなが海行こって言ったとき、びっくりした。最近、あんまり遠出できない感じだったから、忙しいのかなーって思ってたし。」

 中学の時から、奈美と結奈はよく2人で遊んでいた。でも最近は、結奈が奈美の誘いを断ることも増えて、2人が学校外で会ったりすることは、減った。

「忙しいことには忙しいけどね。」

 結奈の言葉に、沙月が視線を彩華から結奈に移した。

「ねぇ、ゆな。なんで、そうやって寂しそうに笑うの?」

「え?」

「最近、いっつもだよ。結奈が海に行こうって言った理由。教えてよ。」

 沙月の声は、怒っているようにも聞こえた。

「それは、みんなと遊びに行きたかったからだよ。」

 結奈は、相変わらず笑った。

「ホントに?」

 奈美の表情からは、さっきまで感じられていた明るさはほぼ皆無と言ってもいいほど消えていた。

「私が将来の話した時も、結奈はずっと遠く見ながら話してて。私とか、沙月たちに言ってるってよりは、自分に言い聞かせてるみたいだった。私が、『船を漕ぎ続けた先に何があるか分からなくても漕ぐの?』って聞いたのにも、答えなくてさ。なんで?」

 結奈は、奈美にたくさん聞かれているのに、答えられない自分が悔しかった。でも、頑張って答えようとしても、上手くまとまらなかった。

「何隠してんの?」

 奈美は、次から次に畳みかけてくる。

「奈美。もうやめよ。」

 彩華が止めるのなんて、気づいてもいないかのように、奈美は話し続けた。

「結奈。ちゃんと答えてよ。うちらさ、今までずっと一緒にいたのに、さっきまで、お互いに知らないことばっかで。嘘ついてばっかで。結奈もさ、もうよくない?」

 結奈が泣いても怒ってもおかしくないくらい、奈美は、結奈を問い詰めた。そのくらい、奈美は、本当のことを知りたかった。そのくらい、奈美はずっと結奈を気にしていた。

 少しの間、沈黙が流れた。でもそれは、誰が話せばいいのか分からない、気まずさを含んだ沈黙ではなく、結奈の言葉以外この場に存在してはいけないと、全員が心得た沈黙だった。

 それから間もなくして、結奈がその重い口を開いた。

「私さ、大学受験、できなくなるかもしれないんだよね。」

「え?」

 3人の声が、ぴったり重なった。

「うち、お母さんしかいないじゃん。で、ちょっと前から体調崩して入院しちゃってさ。私が、妹の面倒見るしかなくなって。正直勉強どころじゃないっていうか。バイトも始めて、お母さんいつ帰ってくるか分かんないし。生きていくだけで精一杯だわ。」

 結奈は泣かなかった。多分、今日までたくさん泣いて、もう涙を枯らしたんだと思う。結奈が泣かない代わりに奈美の目に涙がたまっていた。

「あーでも、いいの。私、ずっとね、みんなのこと羨ましいなって思っちゃってたんだ。何不自由なく生きられて、いーなーって。でもさ、そんなこともなかった。自分のことしか見えてなくて、みんな、同じように苦労してたのにね。」

 気づかないうちに降り始めた雨は、だんだん本降りになっていた。

「ごめん、結奈、ごめん。私、全然気づかなかった。ずっと一緒にいたのに。」

 いままでの奈美が嘘であったかのように、別人みたいになった奈美は、結奈の状況を悲しんでいるのか、気づけなかった自分が悔しいのか、理不尽なことばかりの人生に怒りを感じているのか、分からなかった。もしかしたら、その全てを上手くごっちゃにしたような、ありふれたような言葉じゃ形容できないような、そんな気持ちだったのかもしれない。

「いいのいいの。気づけないに決まってるよ。だって隠してたんだから。誰にもバレないように、誰にも見えないように。だって、話しても一緒だって思ってたから。みんなに話しても、変な心配かけるだけで、同情してもらうだけなら、1人で抱えた方がマシだって。だから、そういう人なんだって、私。3人のこと大好きだったけど、でもどっかで無意識のうちに、勝手に自分とは違うんだって思ってた。でもさ。でも、それって、みんなも一緒でしょ?」

 全員が、一斉に顔を上げた。その表情は、占い師に何かを言い当てられて、驚きの先に恐怖すらも感じているようなものに近かった。

「ほらね。でもさ、私、今日まで気づかなかったんだ。今までの私は、3人のこと信じてる、っていうには程遠かったんだなってことに。今日、奈美が最初にあの話して、それで、彩華が、沙月がって、思ってたこと話して、それで、みんなそれぞれ、他の3人に、嘘ついて、隠し事して生きてたんだって知った。そのときに、思ったんだよね。なんで、今まで言ってくれなかったんだろうって。『あー私のこと信じてなかったからかな』って気づいたときに、私もじゃんって思った。自分のことばっかで、みんなのこと全然見えてなかった。でも、今日、久しぶりにみんなあんな風に笑ってた。みんながあんな風に笑い合ってた。いつもは必死に笑顔作ってるって感じで、自分のための笑顔だったけど、今日は、みんなで笑ってた。それぞれが、ちょっとずつ他人のことを考え始めた。でも、私だけ、下手くそだったね。みんなで笑ってるつもりなのに、やっぱりちゃんと笑えてるか不安で。いつでも笑顔でいなきゃって、思っちゃって。やっぱり、自分のことばっかで。」

「結奈は!」

 どこまでも消えないような声で、奈美が海に向かって叫んだ。

「結奈が笑いたいときに笑えばいい。泣きたいときに泣けばいい。今は、自分のことばっかでいーの!でも、いつかちゃんとうちらを先導してくれる結奈になってね。そっちが似合うから。」

 彩華が笑顔で頷いた。

「結奈が言う通りだと思う。みんなにケガして未来がなくなった私の気持ちが分かるわけないって。今までみんなが心配してくれるのはすっごい嬉しかったけど、でもどっかで、引っかかってた。でもさ、結奈の海の話。あれで、気づいたんだ。『漕いだ先になにがあるか』じゃなくて、『誰と、どうやって漕いでいくか』が大事なんだって。どんだけ理不尽なことがあっても、前に進み続けるしかない。」

「大丈夫、うちらがいるからさ。」

 横から沙月が付け加えた。

 初めて、結奈が心の底からの笑顔を見せた。

 まだまだ、この4人での冒険は長く続きそうだ。彩華が、沙月が、奈美が、そして、結奈がいてこその冒険。この4人が出会えたことは、船着き場に停めていた船が、何かの拍子で勝手に動いてしまったような出来事だった。偶然的で必然的。それは、彼女たちをこれから襲い続けるどんな高い波にも勝る神様のいたずらだった。

「ねぇ、見て!虹!」

 雨はもうやんでいて、空は絵の具で描いたようなきれいな青を取り戻していた。虹は、海の上に浮かんでいるようだった。これほど鮮やかな7色の虹を見たのはこの時が最初で最後かもしれない。

「じゃあ、約束しよ!」

 いくよー、と結奈がみんなの顔を見渡した。

「みんなであの虹の元まで行こう。」

 4人の声は一斉に響いた。驚いたように顔を見合わせ、そして、涙が出るほど笑った。みんな、考えていることは同じだった。途切れることのない笑い声は、青い海の地平線の向こうへと、吸い込まれていった。

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