時差式忘却機
信号待ちをしていたら、日付が変わった。
半年前の失恋に私は立ち止まり続けていて、時間だけが確かに前へと進んでいる。
そんな私に寄り添っているのか、憐んでいるのか、目の前の信号は赤いままだ。
もしやと思って視線を横にずらすと、押しボタン式だった。
やっぱり時間は解決してくれそうにない。
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