第14話

「いやいやいや…」

(なんでよ?!そんなに私とヤりたい訳?!)


 私はリズへ対してどうしても私でないといけないのかと問うと、リズは心底申し訳なさそうな態度で肯定する。


「マーレともしたいって言って聞かないのよ…!」

「うわ、めんどくさ」

 

 我慢できずに思わず本音が零れてしまう。そんな私へリズはでしょうね。と言わんばかりに大きく頷いた。


「でも、こっちはサリオス様がいるのに…」

「3Pでも構わないとおっしゃっていたけれど…」

(どんだけ私とヤりたいんだよ!)


 私は一度リズの元を離れてサリオスの方へと向かい、クラウドがどうしても私とエッチしたがっているという事を彼へと包み隠さず説明する。



「お前も難儀だな」

「はは…」

(笑ってる場合じゃあないのになんでか笑える…)

「では、共にするとしようか。部下がわがままを言ってすまないな」


 サリオスの謝罪の言葉に対して申し訳ないと感じながらも、私はサリオスの提案を渋々受け入れる事に決めたのだった。


(サリオスくんがそう言うならしゃーない)


 サリオスの提案をリズに伝えると、リズも又致し方ないとでも言いたいような表情を見せながら、クラウドに伝えると言って私へ背中を向けた。


「リズ、ごめんなさい…」

「良いのよ、あなたも困っているみたいだしお互いさまよ」


 それでも気前の良さは崩さないリズの姿を見て、私は心の中ですごいなあと呟いたのだった。そんなリズが去って二分ほどで奴は来た。


「お待ちしておりました、マーレ様…!!」


 例のクラウドがガウンをはだけさせながら鼻息を荒くして私の元にやって来たのである。



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