私が推してるVtuberかづくんに似ている転校生に恋してます
凪
疑惑
第1話 リアルで彼氏ができない!
「はあぁ…ねんむい…」
なぜこんなに眠いのか。そんなの理由は一つしかない。
昨夜は、Vtuberのかづくんの誕生日配信があったから寝るわけにはいかなかったのだ。
翌日の朝は絶対に信じられないほどの睡魔が襲うだろうことを承知の上で夜更かしをした。だからこれは許容範囲内。…ではないがな。
言い忘れたが私は今現在JKをやらせてもらっている。同時にオタクもやらせてもらっている。
私はVtuber、特にかづくんを愛してやまない。Vtuberだから2.5次元と呼ばれる。
そして、最近は、私にある悩みがある。
それは…
”リアルで彼氏ができない!!!!”
そう、そうなのだ。今までは何も気にしてこなかった。何故気にするようになったのか。最近、妹やら弟やらに、「姉ちゃんは彼氏いないのか」「彼氏つくらないのか」と何度も何度も言われるようになったのだ。
いや、反発はした。「いや、かづくんっていう彼氏いるよ?」って言った。私は結構かづくんにリアコだったから。
私がそう言うと、妹と弟に、「まだそんなこと言ってんの?そろそろ現実見たら?」と言われたのだよ!!!
いつもはそんな辛辣なことを言わない、そもそも私の恋愛事情なんて普段から気にしない妹と弟にあんな真顔で、ちょっと機嫌が悪そうな顔で「現実見たら?」なんて言われたら、心にグサッと刺さるでしょうが。
「姉ちゃん、起きてる?」
この声は、弟の
「うん…起きてるけども…」
「朝ご飯出来てるよ。はよ来んかい」
「うっさいなぁ…今から行きますよって」
私は、スマホのアラーム音では起きることができないため、礼に起こしてもらっている。高校生にして情けないのだが、そこは耳を塞いどく。
「おはよー」
「ああ!やっとお姉ちゃん起きた!おっそいなぁ!朝ご飯冷めてまうよ」
「大丈夫だよ…それに冷めても私は気にせん。」
「そんなんだから彼氏がおらんのよ」
「礼もだし、あんたもうっさいのよ。いいでしょうが、私の勝手ですよ。」
一応言っておくが、礼は中学2年生、妹の
「あんたさ、受験生だよね?そんなんでいいの?勉強してんの?」
「なんでお姉ちゃんにそんな心配されなあかんのよ。萌奈の勝手でしょ!」
うわ、早速私の持ちネタ(?)奪われた。
「ほらふたりとも。朝から喧嘩しないでよ。喧嘩するぐらいなら早く学校行きなさいよ。」
「ほーら。萌奈が私に喧嘩なんて売るからママに怒られちゃった〜」
「うるさい!お姉ちゃんが起きてくるのが遅いのが悪いんだよ!」
「ふたりとも!喧嘩しないの!どっちもどっちよ!さっさと支度して学校行きなさい!あんたたち、もう子供じゃないんだから!」
「はーいすいませーん」
まあこんなの、日常茶飯事の出来事なんだけどね。
今日の朝食は、マカロニのスープと、フレンチトースト、牛乳、フルーツポンチ。
…んなわけあるか!!!そんなにセレブな朝食食べないわ!!!
普通に牛乳とトーストだよ!!!
「いってきまーふ」
「あ、こら萌奈!口の中のもの食べ終わってから行きなさい!」
「やーあえ!(やーだね!)あいあい(ばいばい)」
「全くもう…誰に似ちゃったのやら…」
私は何も言わないが、多分既に成人して独り立ちした兄貴に似たんだと思う。
ヴーヴー
私のスマホの通知が鳴った。親友の
『柚木〜?まだ来ないの?また寝坊でもしたの?』
私はそのメッセージを見て、「んが?!」っとこの世の者が出してはいけない声を出してしまったので、ママがめっちゃびっくりしていた。
「急にそんな声出してどうしたの柚木。」
「茉音がもう待ってるっぽい」
「え?!じゃあ、そんな呑気に食べてないでさっさと支度して行きなさいよ」
「わかってるよ…」
茉音は、毎回寝坊をする私と違って、生活リズムが整っているのに、私と一緒に登校してくれる優しい親友だ。
とりあえず、部屋に戻って秒で支度しよう。
…よし終わり。え?まじで秒じゃんって?有言実行するタイプの人間なんで☆
まあ、真っ赤な嘘ですけどね。
「いってきまーす」
「はーいいってらっしゃい」
***
祝うべき第一話!
ここで、小林柚木と茉音のイラストを載せておきます!
小林柚木
https://kakuyomu.jp/users/_harunohi_143/news/16817330667701501540
笠木茉音
https://kakuyomu.jp/users/_harunohi_143/news/16817330667701549289
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