短短百合雑多集

ぷわなこ

跳ねる君、降る日のリズム

小雨が降りつづく日。

水はけの悪い校庭、窪みだらけのアスファルトの道を行く放課後。

水たまりを避けるように歩くとき、その歩幅は揺れ動く。

小さく、ときに大きく。

無理矢理に伸縮する歩幅に、私の心は追いつけない。

自分のリズムを失って、不恰好な前進を強いられる。


そんな雨の放課後、君は楽しそうだ。

ぴょんぴょんと跳ね回り、自由自在に動いてみせる。

水色の傘を揺らして、ときおり私を振り向いて。

私と同じ紺のスカート、ふわりと羽のように、浮かび上がるように。


私もいつか、君のように。

隣で並んで、跳ねるように。

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