第13話 保険て生命保険だけじゃないって本当に思う。

最近の保険は

若手インフルエンサーがCMに起用されたり

していて、若い世代層へのアピールも加熱した、

手軽なネット保険の戦国時代の

様相も見える。


さて、そんな昨今。

叔母の保険のメインは、

某元国営郵政系の入院型生命保険だ。



で、島の家以外の遺産となると、

他にはこの保険金ぐらいしか

ない!


一応!


というのも、実際軽く見積もって

叔母の年金総額を計算し、

生活費をノートから算出すると、

本来はあるのだ。


軽く4千万円はある。


のに、ない。


何故ないのか?


答。

毎月本土のATMで引き出されていたから。

じゃあ叔母が使った?

使うわけない。


ノートを見ると分かる。

外食をしても、寿司。

それも

カッパ巻きぐらいしか食べて

ないのだ。


あとは自治会での食事会。

それも補助が出ていた。

泣ける。

業務日記みたいなノートを見て、

わたしは、泣けた。


本当に清貧。

太陽と共に起きて、日没と共に

寝る。

お風呂を溜めることもせず。

自治会でのバスで、

スーパー銭湯に行くぐらいが

入浴らしい入浴。


昔の人みたく、

体を拭いて、頭は水シャワー。


墓参りと、庭の手入れ。

近所の島民の話を聞き、

週に何度か親戚の歯医者で、

受付の留守番をする。


唯一の大きな金額が、

あの残された島の家の維持費。

それも長男である、

父に渡せるようにと

家を直していた。


それを知らない父なんか、

今はまるで島の家の事は放置。


つらい。


とにかく、

ある貯蓄は妹叔母に引き出されていたのだ。

通帳で引き出された場所を

探した結果からの推測だが。


ただ、後に妹叔母が亡くなり、

口座から出所不明の2千万以上

の金額が見つかったのだから、

間違いないわけで。


じゃあ、それを親族で分けたかと

言えば、

もう殺されたりとか嫌なので、

他親族全員放棄した。

そこにはサスペンスしかない。


この件は後に。


それで、

叔母の保険を整理してると

謎の証書が出てくるので、

しらみ潰しで

電話して確認していく。


やっかいなのが

教師をしていた共済金?か?。


掛け金は毎月定年まで500円と

リーズナブル。

なのでこれも当てにしてない。

が、年金とかと紐付けしていて、

自動的に手続きをしないと

いけなくなっていた。


「では、こちらから書類を送ります。

そちらの手続きが終わりまして、 

ご要望の手続きが出来ます。」

 

てな具合なのだ!

そう!!

書類上が!!書類が煩雑なのよ!

しかも姪が手続きですから!!

もう説明が痛い。


やれ弟である父手続きにしてとか!

父が無理なら伴侶の母でとか。

どっちも無理だから!

だから、わたしがしてるから!!

本当に面倒な電話だらけの中。


「こちらの掛け金型なら600

万円出ますね。」


「はい?100万ですか?」


「600万円ですね。」


「☆☆☆☆!!」


掃き溜めに鶴!!

教員の団体障害保険!!すご!


証書さえない、

昭和の黄ばんだ書類。

昭和って、もう歴史でしょ?

そこからの電話問い合わせが、

まさかの逆転?!


もう何回も書類間違いで、

差し戻しを受けながら

600万円ちょいが、

口座に振り込まれた時には、

ガッツポーズを銀行でした程。


しめて、800万円近くが

保険金額をかき集めて、

申請した結果、集まった。


期間にして、3ヶ月。


「おねえ、頑張ったよねー。」


呑気な妹が、寝転びながら

労いの言葉をくれた。

一応。


「ただね、、問題はここから。」


そう、800万。

これを親族会議にかけなくては

いけないのだ。


プレゼンをして、

納得して島の家に貰わなくては

いけないのだ!!


「はあー。また皆んな集まって

くれるかなあ。面倒だよ。」


そう途方にくれていた時に、

突然電話が鳴り響く。


島の叔母が海で溺れて3ヶ月後。

今度は

姉叔母が亡くなったのだ。



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