第26話 仮初の友情、交差する思考
「それでは移動するぞ、櫻良。
移動手段は私の
「お、冬華さんの
「まあ…どれも使用用途が限定的で使いにくいものばかりだからな…
「…ん、なにこれ?」
「これは…説明しても理解されないと思うから割愛することにするつもりだ。
ひとまず、ここに足をかけて、乗り込んでくれ。」
「やっぱり…すごい…」
これは犬車というものがモチーフになっている車輪付き移動手段なのだとか。
勝手に設定した目的地まで運んでくれるらしい。めっちゃすごい。
「これで後は時が来るまで待つだけだ。道中警戒するような場所も特にないし、さして問題はないだろう。
_それで、私は櫻良に聞いておきたいことがある。」
「ん?どうかした?」
「櫻良は_アリエボを埋め込むつもりはあるか?」
「私の気持ちうんぬんは置いといて、それ、貴重なものなんでしょ?」
「お察しの通り。ただ、ここに持ってきた3機に関しては、櫻良と私と星名の分だ。」
「そう…なんだ_」
確かに、それを考えたことは何度もあった。特ににーにに
けど、にーにが回復した後はどうだろう?必要かな?
「お兄ちゃんが回復した後、私にアリエボは必要になる?」
「私としてはあると答えておこう。確かに
それで、どうする?」
確かに今のにーにを管理するにはアリエボ端末を用いた方が圧倒的にしやすいと思う。
ただ、冬華さんがまだ隠していることがたくさんあるということが懸念点のひとつだってことは忘れちゃいけない。
でも、それが+に働くのか、-に働くのか。それすらわからない。
それでも。全部視野に入れたとしても。
冬華さんを信じる他ないということもある。
冬華さん視点で言えば、おそらくにーに、私、星名の3人が冬華さんの目的の達成に必要だってことは知ってる。だったら、悪い方向に働くこともない、と思う。たぶん。
全てを総合したとしても、私には一通りの解答しかできない。そのように仕組まれたのかもね。もしそれが全部意図的なんだったら、やっぱり抜かりない超人だよ。冬華さんは_
「冬華さん_お願いします。」
「…承知した。」
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犬車について
馬車や竜車のようなものです。
そもそも車両系統のものはなく、それを初めて見た櫻良は混乱していたのです。
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