そして、とける

「マシュマロ、たいまつ、甘い香り」



マシュマロは、あの子が好きだった菓子。


  ふんわり ふわふわ ふにふに、と


一口、つまんで 口に入れる。

すると、松明たいまつに火が付いた。

松明たいまつが、ほら、燃えている。


  めらめら 燃えるは こうこう、と



甘い香りが漂ってきた。

このまま、

身を委ねてしまおうか。


  とろける 誘惑甘い かおりに









   燃える炎が揺れている。

   あぁ、これは朝焼けか。

   朝日の色が、強くなる。

   そろそろ起きなくては

   キラリと光る時計の針


   いつまでも、このまま

   夢から抜け出せないと



   甘い香りが 近づいて

   火傷やけどしそうな熱が

   そこまで来てる誘惑が

   マシュマロを口にほう




   ねぇ。起きて……



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