第二十四話 俺そんな仕事聞いていませんから
二日目の正義の種付けは恵子と京子の予定通りに順調に進んでいた。紗央莉と沙月は涼しげに夜空に浮かぶ
織畑正義は仲居から与えられた精力剤で体力を回復しつつあったのだが・・・・・・。
湯から上がると恵子の
「夏美、そんな男のどこがいい。
ーー 同情なら相手のためにならないわよ」
恵子のドスの効いた忠告に夏美の血の気が引いた。
桜恵子は元々
正義だけがーー 蟻地獄に迷い込んでしまっている。紗央莉と沙月はと言うと、京子と共犯関係にある。双子姉妹に正義への同情心は微塵も湧いていなかった。
正義の不運は茜咲京子と桜恵子が紗央莉と沙月に絡んだことから始まっている。絶対絶命の
桜夏美が泣きながら恵子に正義の解放を
「恵子姉さんーー 今夜はもう、勘弁して上げてお願い! 」
恵子の素足が夏美の
「ーー 夏美、又をおっ広げてんだ! 」
恵子の罵声が夏美に飛ぶが夏美は目を閉じたまま動かない。動けなかったのである。
正義は夏美の開いた足を閉じさせ浴衣の裾を直して夏美の身体を起こした。
「正義、誰が起こせと言ったか」
恵子は正義の股間に足を
「恵子さん、まだまだ夜は長いからゆっくり飲みませんか」
「京子、何を飲むのか。
「恵子さん、そんな勿体無いことしたら、
ーー 私たちの子種が無くなってしまいますよ」
「そうね。ご馳走は、後にして飲み直すか」
恵子は正義に
桜夏美は京子の姉妹によって奥の個室の布団に寝かせられた。正義には幸い怪我もなく
正義は恵子と京子のペットのように二人の間でお酌を受けている。紗央莉と沙月には正義は見飽きた存在でしかない。
恵子と京子の手は容赦無く正義の股間を攻めていた。色香な獣に化した二人の極道女には手加減という言葉が通じない。二重人格な男の煩悩が魔性の女たちからの強い刺激を受けて覚醒を始めている。
紗央莉と沙月は正義に友情に近いものが残っているだけで恋愛感情など皆無に等しい。
桜恵子の欲求不満と子作り願望は収まらず正義の上に覆い
仲居が正義にスッポンの精力剤を飲ませた。恵子は飽きることなく正義の上に
午前零時を過ぎて子種の注入を終えた恵子は姉妹たちに好きにするように指示した。この場合の好きには、なんでもありと言う意味を正義は知らない。
吸精鬼の仲居十人が入っていないのが正義には幸運だったが・・・・・・。夜明け前に吸精鬼の悪夢が再び正義を襲った。真っ赤になった吸精鬼の瞳が妖艶に輝いていた。
艶会は翌日の正午まで続き、女九人は湯船と布団を往復していた。疲れた果てた者は部屋の隅の布団で仮眠している。
最終日、三日目の古来より続く男女のゲームが終わったのは夜明け前だった。
妊娠確認出来ない魔性の姉妹たちの
桜恵子と茜咲京子が東京東中野の紗央莉と沙月のマンションに行くことを紗央莉に伝えた。紗央莉と沙月が恵子の計画を了承したが織畑正義に伝えることはなかった。
四日目の午後、正義たちの後に桜三人姉妹と従姉妹の夏美、
正義は連日の徹夜で歩くのがやっとだった。周囲を見る余裕など残っていない。
悪夢の三泊四日の温泉旅行を終えて正義は安心し切っていた。
「正義、どっぷり暗いな」
「紗央莉さん、そんなこと言ったって一滴も出ないくらい
紗央莉と沙月と正義が東中野のマンションに到着した時だ。正義の鼻腔を知っている女の匂いが
「わー」
桜恵子と茜咲京子が背後から正義を驚かせた。
「恵子さんと京子さん、夏美さんまで、なんでここに」
「紗央莉に誘われたのよ」
「私は誘ってないわ。勝手に付いて来たのよ」
紗央莉はそう言いながら恵子と京子を
桜恵子と桜夏美、茜咲京子の三人が紗央莉に誘われて正義の前に一緒にいる。魔性の双子姉妹の紗央莉と沙月は旅行前と変わらない態度だ。
正義の知らない秘密を双子姉妹は共有していた。正義の童貞は紗央莉と沙月によって登山以前に奪われていたのだ。泥酔した正義が覚えていないのも無理はない。
正義から見れば、恵子も京子も夏美も内縁関係に近い女になった。足らないのは正義の経済力だけだ。
「紗央莉さん、沙月さんーー これから俺どうなるんですか」
「正義、男はなあ、遺伝子を残す仕事があるんだよ」
「ええええええ紗央莉さんーー 俺そんな仕事聞いていませんから」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます