彼女の日記

三葉ヒロ

はじまり

僕、角田一文かくた かずふみ 27歳、会社員。

僕には、3年付き合っている彼女がいる。


彼女は夜見栞よみ しおり 29歳、看護師。


彼女とは、高校の同級生の紹介で知り合った。

何度か二人で遊び、僕から告白した。

すぐに彼氏、彼女の関係になったが、次第にお互い仕事が忙しくなり会える時間が少なくなったこともあり、僕と栞は先月から同棲を始めた。


そして、栞が夜勤で留守にしていたある日のこと。

いつもは気にしない本棚が妙に気になり、整理していると、人体図鑑と妖怪辞典の間から一冊のノートが出てきた。


『彼女の日記』だった。


見てはいけないと思いながらも、興味本位で、僕はソレを開いて見てしまった。

これが悪夢の始まりだった。


それは、付き合い始めた頃。

ちょうど3年前から書き始められたものだった。

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