第23話 お邪魔虫らしいよ知らんけど

「まさかたあ思うけど、こんなわけのわからん奴とデートしてたんじゃないよな!?」


一人の背の高い男が言ったらしいよ。

…なんか焦ってるというかなんと言うか高圧的だな。

こいつ三浦に気があるのか?


「…別に、なんだっていいじゃん!」


少し怒り気味の三浦。タケとしても否定されなかっただけ良かったじゃん。

妹つけてる…とかいいずらいからとぼけただけかもだけど。


「おいおい昼田、おちつけってよ。」


他の友人がさっきの焦ってる奴…昼田っていうのか。そいつの肩軽く掴んで落ち着かせた。


「で、三浦は合流する気ないの?」

「…ちょっと野暮用でね。それにた、健人くんは誘ってないんでしょ?」


お、友達の前でも名前呼びしたよ。仲、疑われる可能性高いけどいいのかな?


「んー?いや別に一人残すなんて酷いことは考えてねえけど…なあ?」


昼田止めた子はこう言ってるけど他の奴はどうかな…

それにタケはコミュ症入ってるしそれもそれでキツイ。


なんか、面倒になってきたねえ。


すると美波くんが、


「他の友人グループで回ってる…とか言って俺が出ていってもいいんだが…」

「だが?」

「彼女自身が朝馬との関係否定しないなら、俺の出る幕はない」


…んー確かに。そこは難しい所だね。美波くんがそう言って出てくことで、他の友人達と来てるのかなら仕方ない…って感じであっさり引き下がるかもしれない。


「あの中に知り合いもちょうどいるし…朝馬が俺にSOS出すならそうすると、伝えてきてくれるか?」


あ、アタシは奴らには見えないもんね。


「了解!」


アタシはタケの元へと向かう。

すぐにタケはアタシに気づく。


「タケ!かくかくしかじか!」


ーー省略!!

とりあえず美波くんの考え、伝えたらしいよ。


「SOSなら…」


合図送って…と、言おうとしたら…


1 おれと三浦は恋人なんだよ


2 デートの邪魔すんなよな


3 手、掴んで三浦と逃げる


うそん!選択肢でちゃったよ!

これじゃ美波くんに助けてもらえないな…


でも、正解選べばここをきり抜けられるわけだし…


ただこれ…どれも関係疑われるよね…


1は三浦の好感度高くなかったらヤバいし、2もなんか…でもすっとぼけるのには一番かな?

もしくは消去法で3?…いやでも逃げるなんてしたら昼田って奴は追ってきそう。


タケはいつになく考えてる。


「だいたい誰なんだよお前」


昼田がタケの間近によってくる

わっ!体格差えぐっ!

こいつ身長180後半はありそうだし、150代のタケとは大人と子供の差みたいだよ。


「お、おれは…」


少し、ビビりながらも、勇気を出して昼田も目線を合わせるタケ。


…そうだ!逃げるな!言い返せ!


「おれは朝馬健人、一年一組…」


タケは三浦の手を握る。


…へ?


「憶えてろよ!」


え?え?え?三下ヤンキーみたいな発言の後、三浦連れて逃げたした!?


おい!アタシは逃げるな言うたやろ!!


……あ、選択肢の3を選らんだだけか…


でもなんか…あの状況なら1か2を言ってほしかったかな~


…美波くんはその現場見て少し笑ってた。

あ、その笑顔素敵…


つづくらしいよ。


てかデートできてないじゃん!

次回はできるのだろうか、それとも妹らと合流する?



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