人生の分岐点

 自分の場合、思いつくものが2つある。ひとつは高校3年の1月、センター試験を終えて自己採点を終えたとき。そこそこの出来で、これまでの模試の最高点を更新したが、残念ながら第一志望にしていた関東圏の大学を受けるボーダーには届いていなかった。なんとなく覚悟はしていたため、まあ人生そんなもんだよな、くらいの受け止めだった気がする。もしここであと20点くらい上積みがあれば、もしくはダメ元で第一志望を無理やり受験していたら、自分はいま地元に居なかったかもしれない。それはそれで恐ろしい。30歳が間近になった今、都心では暮らせない人間だと気付いた。大学進学を機に東京に住んだとしても、30歳前後で地元に帰って来ようとしただろう。その時に今の職に就けたかを考えると、きっと無理だろう。

 ふたつ目は留学だ。大学2年の頃、色々と調べたが結局実現は出来なかった。これに関してはモチベーションも上がり切らずに勇気が出なかった、という部分が大きい。しかし、浪人も留年もせず、ストレートに社会人8年目で30歳を迎える今になって、一年間くらいどこかで寄り道をしてもよかったかなと思う。社会人になって一人旅にハマり、様々な生き方があることを知ってからつくづくそう思った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る