明日が来るまでに。

天魔ちゃん

第1話「はじまりは。」

俺には幼馴染がいる。

とはいっても、本当に、ただの幼馴染だ。

漫画とか、小説でよくある、片思いだとか、そんな感情は俺にはない。

あいつがどう思ってるかは知らないけど、俺からしたら、ただの幼馴染だ。

「おっはよー!相変わらず変な顔してるわね〜w」

「うるせぇ…」

こいつの名前は八重。

男子からの評判もよく、元気で明るい女子だ。

「ごめん海斗〜!昨日の宿題やってなくてさ〜。見せてくんない?」

「なんでやってねんだよ。俺は見せね〜ぞ」

「そこをなんとか!駅前のスイーツおごるからさ〜!」

「……本当か?」

「マジのマジ!」

「しょうがねぇなあ。スイーツ10個分で取引してやろう。」

「ッて多いなぁ…。まぁいいけど!」

本当に平和で、くだらない毎日が続くと思ってた。

思ってたんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る