最終部

私は出発するためにここにいる…

もうこの街にジャンキーは居なくなっていた

ニューオリンズは死んだ博物館のよう…

古株のジャンキーは絶対にゲロをはかない

ゲロをはいたらジャンキーコミュニティーには二度と戻れないと細胞が知っているのだ

警察はヤク切れのジャンキーの目の前にヘロインカプセルと小遣い銭をだし密告者にさせようとする…「リー考えてみろよ。お前がどんな連中と付き合ってるか分かってるだろ。俺たちに協力すれば、こうしてヤクとポケットマネーも渡せるんだ。お前は誰が売人か私達に知らせるだけだ…よく考えろ…」

そんな勧誘をされる前に目の前のヘロインを見た瞬間に進んで協力者になるガキもいる。しかしそいつが密告者というのは必ず分かる。そして分かったが最後ジャンキーコミュニティーからヤクを手に入れる事は二度と出来ず、使えなくなった密告者は警察に逮捕される…これが麻薬世界であり、ジャンキーは利用されるだけ利用され、刑務所かヤクを求めて街を彷徨う生ける屍になる。私は出発するためにここにいる。ヤクに縛られるのは出発の準備段階であり目的地ではない…キップを手に入るための手段であり麻薬という生るためのゾーンから新たなインターゾーンへ出発する…その為には麻薬を経験し止める事…

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