第56話 空港で大ピンチ!オススメのアメフト映画は何?
「なんでないの。やばい、やばい、やばい。カバンに物を詰め込みすぎた・・・」
僕は飛行機に乗る直前にピンチをむかえていた。アメリカに修学旅行に行く初日。
旅行に行くのに必要な物を片っ端からカバンに詰め込んだから、カバンの中身がいっぱいになって、パスポートが見つからないのだ。さっきまであったのに、どこにいってしまったのだろうか。こんな事で飛行機に乗り遅れる訳にはいかない。
僕は空港の椅子にカバンの中身をひっくり返して、中身を全て出してみた。すると、カバンの底に入っていたクリアファイルの中からパスポートが出てきた。良かった。普通にファイルに入っているじゃないか。
事前にパッキングして、旅行に持っていく物を最低限にしたつもりだったけど、長期間の旅行に慣れていないのもあり、暇な時に読む本とかカバンに余計な物を詰め込みすぎたようだ。次回からはもっと気をつけようと僕は反省したのだった。
アメリカ行きの飛行機に無事に乗る事ができた。飛行機の中では暇なので僕はドラマを見て過ごす事にした。ドラマなら1話から見始めれば、アメリカに到着する頃には最終回を見終わると思ったからだ。
「何のドラマを見ようかな・・」
「アメリカでアメフトを見るなら、予習のためにアメフトを扱ったドラマを見れば良いんじゃない。気分も盛り上がるかもしれないよ」
隣りに座っていた今田さんが僕に言った。
「なるほど。それが良さそう。どんな作品があるかな」
「いろいろあるよ。でもドラマだと、到着まで見終わらない可能性があるから映画の方が良いかもね。飛行機が飛んでいる間ずっと起きているなら、時間的に見れなくもないけど、途中で寝たりするだろうから、90分から120分くらいの映画の方が良いかもね。ドラフト・デイとかエア・バディとかアメフト初心者が見ると良さそう」
「どんな話なの」
「ドラフト・デイはNFLドラフト会議を舞台にした作品でGM(ジェネラルマネージャー)の心理戦とチームの未来をかけた駆け引きを描く作品よ」
「NFLって何だっけ」
僕は多少、勉強して知っているけど、今田さんの方が詳しそうなので訊いてみた。
「National Football League。プロアメリカンフットボール。32チームが参加して9月開幕。2月上旬のスーパーボウルで年間チャンピオンが決まるの」
「なるほどね。スーパーボウルって言葉は聞いたことあるな。GMがメインの作品ってマニアック過ぎるな。見たら面白いのかもしれないけど・・・」
「そうね。私も見たことはないけど、予告を見たら意外と面白そうよ」
「今田さんも見た事ないんかい!エア・バディはどんな作品なの」
「エア・バディは、ミラクル犬バディと飼い主の少年がアメフトに挑戦する話よ」
「犬がアメフト!」
僕はびっくりして少し大きな声を出してしまった。その後、少し大げさにリアクションしてしまったと思い、少し恥ずかしくなった。
「まあ・・・。映画の中の話だし、何でもありなんじゃないの。飼い主の少年は学校のアメフトチームのクォーターバックになぜか選ばれたみたい。これは日本語吹き替えもあるから見やすいかもしれないわね」
「クォーターバックって司令塔だよね。サッカーの感覚だとバックって付いているし、ディフェンスっぽい名前だけど・・」
「そうね。司令塔の事よ」
今田さんが答えた。
「両方面白いのかもしれないけど、犬の奴の方が話を聞く限りでは面白そうだな。日本語吹き替えもあるみたいだし、とりあえず今からそれ見るよ」
「私もまだ見た事ないし、見てみよう」
「両方、見た事ないんかい・・・」
僕は思わず小さな声でツッコんでしまった。
(続く)
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