第3話 お化け屋敷
坂本君は白のロングTシャツに黒の長ズボンを履いている。
「早速行く?」
「うん」
受付のおばあちゃんにお金を払い中に入る。
当然のことだけど、お化け屋敷の中は暗くて怖い
「本条さん、大丈夫? 手をつなぐ?」
「うん」
「足元気をつけてね」
中のお化けたちはクオリティが高くて正直、わくわくしてしまった。その一方で坂本君はずっと怖がらずに手を引っ張ってくれて男らしかった。
「楽しかったね、本条さん」
「そうだね」
いけない。このままだと坂本君のことをもっと好きになってしまう。許されないことだというのに。
それから私は坂本君のことを避けるようになった
「ー本条さん、どうしたの? 最近、俺のことを避けているようだけど」
「なんでもないの」
「悩みがあるなら俺で良ければ話を聞くよ」
「本当に大丈夫だから」
「なら、いいけど。今も目をそらしているし。」
突然、坂本君の背後から声がした。
「あまりその子を困らせないでくれ」
驚いた坂本君が振り向くと坊主頭の身長が2メートル近くある人が坂本君の背後に立っていた。
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