座敷わらしの恋

女神なウサギ

第1話 転校生

 10月上旬のある日。私は今日入学する高校を目指して歩いていた。駅から15分ほど歩くと高校が見えてきた。いよいよだ

校門をくぐり校舎に入る。緊張を抑えながら教室へと向かう。この教室だよね...

担任の先生が私を見てニッコリと笑う

「それでは皆さんに今日からクラスメートになる子を紹介します。本条夏樹ほんじょうなつきさんです」

拍手が起こる

「では、本条さん。自己紹介をお願いします」

うつむきながら小声であいさつする

「本条夏樹です。今日からよろしくお願いします」

また拍手が起こる

「それでは本条さんはそこの坂本さんの隣の席に座ってください」

会釈をして席に座る

「本条さんて言うんだね! 俺は坂本健さかもとけん、よろしくね

「こちらこそよろしく」

それからしばらくして下校時間になる。

「いまは丁度文化祭の時期だから本条さんも楽しめると思うよ。そうだ、途中まで一緒に帰ろうよ」

「良いよ」

 こうして私は坂本君と一緒に帰ることになった

「本条さんはどこの出身なの?」

「岩手県」

「へぇ、結構遠くから来たんだね」

「もうすぐ俺の家だけど無理してついてきてない?」

「大丈夫。あそこが私の家だから」

「えっ、2軒となりじゃん! そうか、引っ越してきたご近所さんて本条さんか。じゃあね本条さん」

「また明日」

 なんとか今日は乗り越えたな。そう思いながら私は家へと帰っていった

 次の日。

「皆さん、おはようございます。今日は文化祭で何を行うか決めたいと思います」

多数決でお化け屋敷に決まった

「では、お化け屋敷のシナリオを考えてくれる人を決めたいと思います」

坂本君が笑顔で私の顔を見る

「本条さん、一緒にやろうよ」









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