第2話 百鬼の主
僕は掲示板に打ち込むのを辞めた後に僕を囲んでいるモンスター達に目を向ける。魔力量も少ないし、妖力は持ってない。僕の敵ではない…………けど油断は大敵って爺ちゃんが言ってたよな。真面目にお前らを叩き潰すとしますかね。僕はそう考えながら一番近くにいる二体に向かって殴りに行く。
僕が殴りに行ったのは鎧を着たスケルトンだったのだが、僕が鎧を殴ると骨が砕けていった。随分と脆い骨もあったもんだな。僕はそう思いながら後ろからやってくる狼型のモンスターを地面に叩きつける。そうして叩きつけた後に狼の頭を踏み潰して頭蓋骨を砕く。
僕がそうしていると天井からゴーレムが降ってきた。ダンジョンの素材がゴーレムを形成したのか。僕って結構ダンジョンに嫌われてたりするのかな?僕はそう思いながら右手を銃の形にして人指し指に魔力を収束させる。ゴーレムはどんなに壊してもコアさえあれば魔力と素材を利用して再生する。素材がなくとも魔力で素材を作れるから周りの素材を壊しても無意味だ。
だからゴーレムを倒すためにはコアを破壊する必要がある。しかしゴーレムは個体によってコアの硬さや属性、場所が変化する。だから結構難しいんだけど……………………僕みたいな特異な人物なら別だよ。魔力感知でコアの場所なんて丸わかりさ。僕はそう考えながらゴーレムのコアに向かって魔力を指一本に収束させた光線を撃ち放つ。
僕が光線を撃ち放つとゴーレムとゴーレムの背後にいた蝙蝠型のモンスターが撃ち抜かれた。おぉ、もしかしてこれはラッキーってヤツなのかな?僕はそう思いながらゴーレムが崩れる前にゴーレムの股間を通って奥のモンスターに向かっていく。ゴーレムの先に居たのは猿型のモンスターだった。
その猿型のモンスターは僕に向かって魔力で形成された石を投げてくる。それを僕は魔力と性質が異なる妖力で手を覆ってから魔力で形成された石を掴み、猿型のモンスターに投げる。僕の身体能力は特典により、チート化されているので唯の石投げでも大威力にと変化する。
僕がそう考えていると僕が投げた魔力で形成された石は猿型のモンスターの顔面にぶち当たった後に跡形も残らないぐらいに粉々に砕いた。ふぅ、と息を吐いていると周りから矢が飛んできたので妖力を使って壊す。あの矢、魔力が纏ってあったみたいだな。魔力と妖力は反発し合っていて、ぶつける事が出来ない。
しかしそれは魔力と妖力が同量だった場合の話になる。つまり矢に纏ったあった魔力よりも圧倒的な量の妖力で叩き潰せば問題は全くと言って良いほどに無くなる!僕はそう考えながら妖力を使った妖術を行使する。妖力を使ったばっかりだろって?あんな程度の妖力消費なんて屁でもないんだよね。
僕が使用する妖術は闇の妖術。全てを飲み込み、光さえも消してしまう闇の妖術。こんぐらいの奴等ならあの程度の妖術で問題ないな。僕はそう思いながら妖術式を具現化させてからその妖術式に妖力を通してから妖術式で妖術を発動させる。
「思う存分に喰らうが良いさ!闇妖術『
僕がそれを発動させるとモンスター達の地面は泥沼へと変化していった。泥沼へと変化した事でモンスター達はロクに立つ事が出来ずに沈んでいく。モンスター達も抵抗しているのだが、この泥沼は抵抗すればするほど深く沈んでいくのだ。むふふ、初めての妖術にしては良い出来だね。そう考えながら掲示板を覗くと『モンスターを眷属妖怪にさせる事が出来ないのか?』という疑問が目に入った。
なるほど、考えた事が無かったな。面白い考えだね、少し試してみるとしますかね。僕はそう思いながら泥沼に沈み、僕の空間に入っているモンスターを眷属妖怪化を試してみると、案外簡単に成功できた。意外だね、もっとモンスター達は抵抗するものだと思ってたんだけどな。僕はそう思いながら眷属妖怪を召喚する。
先程までの手を翳して具現化した小さな妖術式とは違う何十倍もデカい妖術式を発動させる。てか妖術式を発動させるための土台ってどう用意しよう。そう悩んでいるとダンジョンの地面が僕の目に通った。そうだ、ダンジョンの地面を利用してしまえば良いんだ。僕はそう考えながら地面に妖術式を発動させてから眷属妖怪を召喚する。おお、眷属妖怪の見た目って生前の僕に殺される前の姿なんだね。
僕はへぇ、と思っていると眷属妖怪達はモンスターに向かって走り出したと思ったら殺し合いを始めた。いやぁ、良かったよ。元がモンスターだから和解とかされたらどうしようか、とか思っちゃった。でもモンスター達は困惑しているから洗脳に近しい感じなのだろうね。てか眷属妖怪にする前の身体能力とした後の身体能力って全然違うね。めっちゃ強化されてる。
モンスター達の能力も強化されてるのかな?僕はそう思いながら『百鬼の主』の裏能力にある眷属妖怪能力把握という能力を使う。へぇ、あのモンスターはこういう能力をしてたのか。即座に倒してたからどんな能力を持ったモンスターなのか分からなかったな。そういう時はこういう能力があると結構助かるな。
む?この『妖魔の王』と『百鬼の主』ってめちゃくちゃ相性良くないか?妖魔の王の能力が己の支配下にあるモンスターや妖怪が十体以上存在している場合、支配下にいる奴等にバフを掛けて、敵対者にはデバフがなるんだろ?そしてそれは己の支配下にあるモンスターや妖怪達が多ければ多いほどバフやデバフが強くなるんだろ?
自分が勝利したら自分の眷属妖怪に出来る『百鬼の主』とマジで相性抜群だな。僕はそう思っているとモンスターの生体反応が消えたので下を見ると僕の眷属妖怪が勝利していた。まぁ予想は出来ていたけど僕のが勝ったか。僕はそう思いながら『恐怖乃闇泥沼』を再度発動させて僕の空間に閉じ込める。その後に死んだモンスター達を僕の眷属妖怪にする。
その後に掲示板に『出来た』って打ち込めば完了な訳ですよ。ふふふ、初戦は僕の圧倒的勝利ですなぁ。僕はそう思いながら誰もいないこの空間にドヤ顔を晒していた。そう勝利の感覚に浸っていると僕の特典である『百鬼の主』から通知のようなモノがやってきた。
僕はなんじゃろな?と思いながら『百鬼の主』を調べると第二能力が開放されていた。僕は『眷属妖怪を仲間にしたからか?それとも初戦に勝利したからか?』と疑問に思いながらもその第二能力を見てみる。
______________________
52:イッチ
【朗報?悲報?】
開放された第二能力は強かったけど癖が凄かった件
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます