第21話 がんばり過ぎないこと。

 最後まで詰めを欠かない。当たり前のことだ。それが自分のやり方でもある。つまりは誰も信じていない。いや、信じられる人間が周りにいないのだ。ひとりには限界がある。能力の限界ではない。やろうと思えばやってしまえる。しかしそれで何になる?誰のため?今さら自分のためなどと自律もないだろう。緩めて過ぎるのを待てばよいのか。辛抱や忍耐は信念と表裏にあった。だがもうそれもない。目を瞑ってじっとしているだけなのだ。

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