私の先生はいつも綺麗だ。


「どしたの? 私の顔に何かついてる?」

「なんでもないです」


 自分の声が小さくなる。

 先生が首を傾げる。

 仕草一つ一つが眩しい。眩しすぎて、このまま溶けてしまいそうだ。


「好きです。先生」

 

 先生は困り顔で私の頭を小突いた。


「性別の壁は越えられないよ」

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