透明になれたらいいのに 『詩』
土の骨
リンゴ
母にかくれて かくしたリンゴ
押入れのすみにこっそり飼った
つやつや シャリシャリ だったのに
ヨボヨボ シワシワ 成長した
腐った汁も溶け出して
板はひっそり飲んでいたっけ
もわもわカビもこんにちは
何だか土の匂いがする
とうとうリンゴは見つかった
嫌な顔して捨てられちゃった
変わらぬものなどないのだと
一人のリンゴが教えてくれた
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