パスタマン(美魔女戦争その後)
@ramia294
第1話 ♥の2
その昔。
この世界を
『間違いました』
(^_^;)サクシャ
この世界の美を二分する戦いがありました。
戦いの不毛に気づき、気づく時が遅すぎた事に気づき、それでも
しかし、戦いの名残りは……。
くすぶる。
そして、少し昔。
「年月を重ねても尚、魅力ある事が、罪なの?」
「ピチピチの肌、穢れを知らない若さ。が、罪なの?」
美魔女と若き乙女たちのやり切れないモヤモヤ。
この世界の片隅に、モヤモヤと集まる。
その昔、この世に存在したという伝説の定期預金。
金利が、高かったという伝説の定期預金、
の様に、片隅に積み重なる。
『そんな時代もあったのネ』
(•‿•)サクシャ
やがて、それはひとつの形を取り始め……。
究極の美に、集約する。
その姿、パリコレモデル。
その髪、黄金に輝き。
碧い瞳は、
赤い唇は、夜の光に濡れ、男子の視線を我が物とする。
その名は、アリス。
モヤモヤが、積み重なり生まれたその存在の名は、忘却のアリス。
数少なくなったこの世界の若い男子。
その姿に、その魅力に、逆らえず。
フラフラとその姿に近づき、その心を吸われる。
生命ではなく、
赤い血でもなく、
心を吸われた男子。
思春期を必死に泳ぎ渡り、やっと手に入れた恋の記憶を吸われた男子。
生きる屍。
碧い瞳の言われるまま、
赤い唇の望むまま、
の存在になる。
それでも、
その心を吸い取られた男子でも
それでも良いと、
アリスに、その男子を分け与えられる。
孤独の心に、
妖しき火を灯す美魔女……
と、乙女。
偽りの愛で、満たされる心。
偽りの愛で、塞がれる孤独という、心の
妖しき炎に、身を焼く美魔女と乙女は、やがて、アリスの元に集う。
この世界の男子、
それほどに、少なく、
貴重に。
『羨ましい世界』
m(_ _)mサクシャ
モヤモヤを捨て切れない、
美魔女と乙女。
男子の心を手にするため、
アリスとひとつに固まり、
組織を作る。
ショッカー?
『いや、違った』
m(_ _)mサクシャ
デストロン?
『いや、違った』
m(_ _)mサクシャ
組織の名は白ウサギ。
アリスの白ウサギ。
街で、若き男子を狩り、アリスに捧げる。
その心を吸い取られ、思春期以前に戻り、恋の記憶を失くした男子。
吸いつくされた抜け殻をアリスから、与えられる美魔女と乙女。
しかし、貴重な若き男子を手に入れ、アリスに捧げたた者は、称号を与えられる。
その美魔女、
ハートのクイーン。
アリスから、
永遠の美を与えられ、その身に刻む存在。
心を失った男子をハートの数だけ手に入れた強者。
バドワイザーミニスカワンピース。
『いや、違った』
m(_ _)mサクシャ
ハートのクイーン、トランプのデザイン。
の、ミニスカワンピース。
と、ベネチアンマスク。
ハートの数、多いほど、男子を手に入れた数多いほど、魅力溢れ出すその姿。
ハートクィーン、その部下。
新たなる美魔女。
ハートの2の仮面を与えられたその美魔女を引き連れ若き男子を探す。
小さな街に、
3人目。
『ハートの2の3人目の犠牲者……』
m(_ _)mチガッタ
アリスの能力の一部を分け与えられたハートの2。
その力使えるベネチアンマスク装着。
人を超える能力をその身に宿す。
高位のハートを目指し、
ハートの数増やすため、
恋人の数増やすため、
男子に、
まだ、若き男子に襲いかかる、
美魔女。
『羨まし……』
『いやいや』
『恐怖の瞬間』
(^_^;)サクシャ
その時、
その男子に光現れ。
変身する。
彼は、
彼の名は、
パスタマン。
襲いかかるミニスカワンピ。
ハートの2の攻撃をヒラリとかわし、
パスタを1スジ投げつける。
『ペペロンチーノアタック』
その口へ
投げつける。
ハートの2。
口から侵入したパスタの
あのガーリックとトウガラシの香りと刺激に、
あの頃を思い出す。
まだ若き乙女の時代。
この国が、
浮かれていたあの時代。
男なんて、
いくらでも手に入り、
アッシーくんに、メッシーくん。
あごで使っていた
あの頃。
随分食べました。
子供の頃は、
ナポリタンかミートソースを場末の喫茶店で味わうしかなかったパスタ。
いえ、スパゲッティ。
何故か美しく美味しく時代が変身させました。
思い出す
栄光の乙女時代。
何かが狂った
美魔女時代。
今はひとりの男を必死になり、捕まえようと、
アリスの力まで使い、捕まえようと……。
ハートの2。
その心、迷う。
迷い出す。
パスタマン
トドメの攻撃。
ティラミスキックをハートの2へ。
口いっぱいに拡がる、ココアの香りとチーズ。
と、あの頃の記憶。
怪人体の力、その身体から抜けていく。
ベネチアンマスク、落ちる。
マスクは、ハートの2のカードへ変化。
トランプハートの衣装とカードが蒸発。
当然、下着姿……。
『チョット、エッチ!』
m(_ _)mサクシャ
顔から、若作りの化粧消え、年齢相応の積み重ねた魅力再び。
「貴女は、美しい」
その一言で、恋に落ちる、
元ハートの2。
その真実の姿は、元パートの、あのスーパーの、2番レジ担当。
営業スマイル輝く、スーパーのレジ係の美魔女。
素早く、丁寧なエコバッグ詰めと爽やかな応対で、人気だったあの頃の、
彼女。
に、戻ったその人の心に、新たなる恋の炎燃え上がる。
新たな魅力溢れるレジのパートの……。
白く細い指。
を伸ばすお相手、
営業スマイルでない、
本物の笑顔。
向けるお相手は、
パスタマン。
緑と白との衣装を纏い、
赤いキツネの……
m(_ _)mサクシャ
……仮面。
手首からスパイダーマンの様にパスタを飛ばす。
そんなブカブカブーツのパスタマンの魅力に落ち込む元ハートの2
今は、元のパートに、復帰したい美魔女。
しかし、パスタマン。
先ほどの変身前の姿こそが……、
若き、見目麗しき男子の姿こそが……、
本当は、変身した姿。
更に変身。
パスタマンは、二段変身した姿。
その正体……。
オッチャン。
に、戻ったパスタマン。
美魔女の伸ばした指。
微妙に方向ズレる。
オッチャンのいない方向へ、
揺れながら、
ズレる。
地震?
悲しい現実。
かつての戦争で、
その存在を無視され、寂しい思いをした、
オッチャン。
孤独に耐えかね、悔しい思いをバネに、
鍛え上げた身体能力。
鍛え抜いた先に手に入れた力。
その名は、パスタマン。
しかし、年齢の壁。
若者の姿は、3分しか維持出来ず。
中年のお腹、それ以上の時間、隠せず。
3分過ぎると、ポッコリ。
しかし、鍛え上げたオッチャン。
次の段階へ自らの肉体を引き上げる。
若者から更に二段変身。
ついに、パスタマンの力を手に入れる。
ここにも付いて回る、
年齢の壁。
パスタマンも
活動時間3分。
3分過ぎると、若者へ戻り、
さらに3分すると、ポッコリ。
中年の魅力の根源のお
戻るオッチャン。
パスタマンは、アリスの魅力に捉えられた女子全てを救う。
正義の戦士。
『心を奪われた男子は?』
『救わないの?』
(?_?)サクシャ
「はい。オッチャンが救うのは女子のみ」
オッチャンよりも若い男子はキライ!
歪な心の正義のミカタ、
パスタマン。
(✿^‿^)ハートクィーン ニヤリ
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