第7話酔っ払い3

夜中の12時半。


今夜は嫁さんの飲み会のお留守番。


いつも、僕は23時までには帰るのに、嫁さんは何時まででも飲む。


嫁さんからは、毎晩怒られているから、今夜は立場が逆転。


思いっ切り、叱り飛ばしてやろう。


ガチャ!


「ふぃ〜、た、だ、いまぁ〜ヒィッく」


「今、何時だと思ってんか?」


「なんじ?私はキレ痔」


「もう、ベロンベロンだがね。僕の時はいつも叱り飛ばしていたくせに」


「エヘヘッ、ごめんね。これから、言わないからヒィッく」


「うんにゃ、今夜は説教やが」


「ハァイ、ハァイ」


「もう、どこで飲めばそんなに酔っ払えるの?」


「どこで?決まっているがね。いつもの所よヒィッく」


「何だ?いつもの所?お前、行きつけがあるのか?」


「うんうん、ヒィッく」


「どこよ?」


「口!」


「もういい。寝なさい」


「ありがとう。旦那様。ヒィッく」


翌日


「ただいま〜」


「あんた、何時だと思ってんの?」


「今夜は殊の外旨い酒だったが、イボ痔」


「どこで飲んで来たのね?」


「いつもの店よ」


「いつもが多すぎて分からないがね」


「口!」


「あんた、バカじゃないの?目で酒を飲めるの?口って当たり前じゃない!」


「そんなに、怒るな!昨日の夜、お前が、言った言葉だよ」


「……私も人間だから、言い間違える事もあるのよ」


「もう、寝るわ」


「来月から、お小遣い減らしますからね」


「……そればっかりは。勘弁してくれ。

真面目に飲んで来ますから」

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