第2話 私が鉱石や宝石にハマった理由

 えー、前作「化石と思って割ろうとしたら神格化した魚入りの伝説の魚石(さかないし)でした」の舞台を地学部にしたのは、一つはウン十年経っても基本的に地学部の活動内容は変わらないだろうと言う事と、宝石含む鉱石が好きだからです。


 元々、標本の黒曜石を買って尖った部分で紙を切って「おお!ホントに鋭い!」と遊んだり、雲母をペリペリ剥がして、ペラペラの欠片をハサミで切って「おお、薄い雲母はハサミで切れる!」と変態な遊び方してました。


 い、いや、中高生の時はパワーストーンとして水晶やら、ラピスラズリを東急ハンズの鉱石コーナーで買ったりと普通なこともしてました。

 そういえば、昔は幸運のお守りとしてラピスラズリペンダントの広告がありましたが、それには「ラピスラズリは持ち主に不幸が来ると代わりに吸収して黒くなる」とありました。

 しかし、現在の鉱物の本にもパワーストーンの本にもそんな記述はありません。あれはなんだったのだろう?


 ……もしかして偽物を使ってて、色落ちした時の言い訳だったのかしら。ネットない時代でしたし。


 で、当時からハンズにもルース(裸石)は売ってましたが「ジュエリーお仕立て用かな?」程度の認識でした。


 時は経ち、年齢不詳となってもジュエリー特有のダイヤゴテゴテ、武器になりそうなデザインが苦手でした。そしてコロナ禍の時にとあるクラファンサイトで「助けて!宝石が売れないの!コレクションしない?」というクラファンに手を出してしまい、「そっか!ダイヤゴテゴテジュエリーより、シンプルに宝石そのものが好きなのだ!」と気付き、ヒビや欠けのある訳ありルースの激安販売動画も見つけました。当時はステイホーム、リモートワークで出かけないから真っ先にアクセや宝石が売れなくなって高級食材同様値崩れしてたのです。でもルースはコレクションを眺めるインドアな趣味。ルース沼に沈むのは早かった。


 で、沼にハマった私は地学の本を読み、レアストーンが載ってる宝石図鑑を買い、コレクター石にも手を伸ばし……ええ、今は金欠です。さすがに抑えないと。


 でも知識は入ったので石に関する話を、と前回は石のお話になりました。

 今回も石にまつわるお話でファンタジーか悪役令嬢でも書こうかとぼんやり思ってますが、「これが流行っているな」と思う頃はブームがピークから落ち始めているというのは小説に限らずあるあるですね。


 悪役令嬢やら追放モノは古いかなあと。追放されて、追放した側ザマァな展開は作れても主人公をどうしたいのかが今ひとつ練りきれません。

 隣国の王子に溺愛か辺境でスローライフしてたら豊かになってたパターンは、もはやテンプレでしょうし。石を絡めると……「追放されて新種の石を発掘して生きることにしたらどうやらダイヤモンド鉱山を掘り当ててしまいました。なぜか追放した王子が復縁求めてきますが知りません」となんだか変に生々しいタイトルになるなあ。

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