第12話 昭和のパスタ

 昭和40年代の前半くらいに、パスタが洋食屋さんのメニューのスタンダードになりましたね。

 その頃はまだスパゲティと言われ、さらにナポリタンが中心、とにかくスパゲティと言えばナポリタンでした。


 小学生の子供は大好きでしたね。ナポリタン!…フォークにぐるぐる巻いて口の周りをケチャップだらけにして食べてました。

 ナポリタンに少し遅れてミートソースが出て来て、やがていろんなソースのスパゲティが生まれて行きました。


 庶民の食卓にもスパゲティが出回るようになったのは、TVCMでヒデ&ロザンナが宣伝したからですね。


 そう言えば私が小学四年生の頃、近所にレストランがオープンしたので、家族で食べに出かけました。

 私は迷わずスパゲティナポリタンをオーダーしたんですが、少しして出来上がったナポリタンと一緒に赤い液体の入った小瓶が出てきたので、父親に

 「これ何?」 

 と訊くと、父親は

 「ケチャップだろ!?」

 と言うので私は張り切ってたくさん振りかけました。


 …スパゲティをひと口食べた私は泣いて帰りました。

 今となっては辛い思い出です。


 ちなみに令和現在の私が好きなパスタは明太子クリームとジェノベーゼです。


 では皆様、ご機嫌よう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る