第47話
敵戦闘機10機の編隊に僅か3機の迎撃機が突入して行く。
敵戦闘機からエネルギー砲が発射される。
それを予め知っていたかの様に迎撃機3機が3方向に別れて飛ぶ。
「うひょー、こりゃ参ったね。素粒子砲だぜ」
「フォー1、奴らの素粒子砲はレプトンのようです」
フォー2からの連絡が入る。
「素粒子レプトンか、武器商人は何でも持ってるねぇ」
「あんなの被弾したら木っ端微塵ですよ」
「ははは、当ててみろ、ってんだよ。こっちもレプトン粒子砲でいくぜ」
「フォー2、了解」
「フォー3、了解」
敵の編隊を潜り抜けた3機が旋回して、今度は敵方の後ろに着く。
敵編隊は、慌てて散開するが、フォー1が1機を捉えて離さない。
「レプトン砲ってのはな、こうやって撃つんだよ」
ルイスは、そう言うと操縦桿のボタンを押す。
銃口が一瞬光ったかと思うと同時に、目の前の戦闘機が大破する。
それとほぼ同時にルイスの迎撃機が急旋回する。
後方ではフォー3、シラーの迎撃機が敵戦闘機を追いかけているが、その後ろにも戦闘機が飛びかかるように追尾している。
「こりゃ、まずいわ」
ルイスがシラーの追いかけている戦闘機を正面から迎え撃とうと飛ぶ。
「フォー3、離れろ」
「フォー3、離脱」
シラーの声がコックピットに聞こえると、すかさずルイスがレプトン砲のボタンを押す。
敵機が大破した残骸に当たらないように、フォー1がきりもみ飛行で突き抜ける。
充分に訓練してきた挟み撃ちの戦闘劇だ。
タイミングが合わなければ3機とも大破するか、同士討ちである。
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